オーストラリア中銀を待つ、豪ドルの今後 | ピクテ投信投資顧問株式会社

オーストラリア中銀を待つ、豪ドルの今後 オセアニア

豪ドルは、豪中銀の金融緩和長期化などを受け軟調な展開となっています。豪ドル回復のひとつの要因(きっかけ)として期待されるのが、豪中銀の姿勢(長期化する政策金利据え置きと、豪ドル水準を放置)ですが、声明などに変化を期待させる内容は乏しく、豪中銀の以下の点から判断すると、豪ドルは現状水準での推移が想定されます。

豪中銀:市場予想通り政策金利を据え置き、現状維持は2年にわたる

 オーストラリア(豪)準備銀行(中央銀行)は2018年8月7日の金融政策理事会で、市場予想通り政策金利を1.5%に据え置き、今後の政策指針を示すフォワードガイダンスも維持しました。16年8月の利下げ以降、据え置きは22会合連続となります(図表1参照)。

 声明文では、経済見通しは不変で、18〜19年は3%をやや上回るペースの成長を想定し、失業率は5%程度への低下を見込むと述べています。物価について、18年は1.75%程度にとどまるも、19〜20年に幾分加速するとの見通しを示しました(図表2参照)。

どこに注目すべきか:豪ドル、インフレ率、交易条件、失業率

 豪ドルは、豪中銀の金融緩和長期化などを受け軟調な展開となっています。豪ドル回復のひとつの要因(きっかけ)として期待されるのが、豪中銀の姿勢(長期化する政策金利据え置きと、豪ドル水準を放置)ですが、声明などに変化を期待させる内容は乏しく、豪中銀の以下の点から判断すると、豪ドルは現状水準での推移が想定されます。

 まず、インフレ率に対する姿勢は従来と変化無く、現状は緩慢ですが、徐々に上昇すると豪中銀は見ています。今回の声明で、インフレ率が現状より幾分上昇する時期として、19年と20年が示唆されてはいますが、緩やかな上昇を見込んでいる点で従来と変化は無いと見られます。豪中銀のインフレ率上昇への懸念は低いように思われます。むしろ、今回の声明では、7-9月期のインフレ率は、管理価格の下落という一時的要因ながら、低下予想が示されています。

 次に、声明文で言及されることが多い交易条件(輸出物価指数を輸入物価指数で割った値で、低下は輸出条件悪化が示唆される)について、豪中銀は引き続き、水準は高いながら、今後の悪化を見込んでいます。

 なお、豪中銀は、比較的為替水準について積極的に意見を述べる傾向があります。その場合、交易条件と共に豪ドル水準について言及するケースが見られますが、豪中銀は豪ドル水準について適正な水準と見ているようです。

 最後に、世界経済に対する認識では、引き続き拡大との見方を維持しました。ただし、最大の輸出相手国である中国経済について「堅調な成長を続けている」、から「小幅に減速した」に見方を下方修正しています。

 なお、地理的に近いニュージーランド準備銀行(中央銀行)が9日、政策金利を現行水準であと2年間維持すると述べ、従来より1年程度利上げ見通し時期を遅らせたことも、微妙に豪中銀の政策に影響するかもしれません。

 ここまで、豪ドルが上昇しにくい要因を述べてきましたが、反対に豪ドル上昇を支持する要因も見られます。例えば、失業率について、豪中銀は向こう2年間で「5%前後」に低下する可能性を示唆、従来の5.25%から見通しを改善しています。豪10年国債利回りは2.5%を超えて推移、依然「高金利」通貨としての需要は根強いと思われます。

 豪中銀の姿勢から判断して、足元、市場が利上げを織り込む形での豪ドル上昇は描きにくい面はあるものの、持続的な豪ドル安も想定しづらく、底堅い推移が見込まれます。

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

ページの先頭へ戻る