ブラジル、大統領選挙の深い霧は残る | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル、大統領選挙の深い霧は残る 中南米

ブラジル大統領選挙は約1ヵ月後に迫りましたが(第1回投票10月7日、決選投票10月28日)、選挙動向は依然、不透明です。ブラジル国民の人気は高いものの、財政改革が頓挫するとして市場では不人気のルラ元大統領の出馬はほぼ消滅、為替市場でのレアル高は小幅にとどまっています。

ブラジル大統領選挙:高等選挙裁判所、収監中のルラ氏の大統領選出馬認めず

 ブラジル高等選挙裁判所は、2018年8月31日、現在収監中のルラ元大統領に対し、10月の大統領選への出馬を認めない判断を下しました。

 高等選挙裁判所は、控訴裁判所が今年に入りルラ元大統領に収賄罪などで禁錮12年を言い渡したことを受け、賛成6人、反対1人で同氏の立候補を認めない判断を示しました。ルラ氏が所属する労働党(PT)は判断後に公表された文書で、抗告する方針を示しました。

どこに注目すべきか:控訴裁判所、労働党、極右、年金改革

 ブラジル大統領選挙は約1ヵ月後に迫りましたが(第1回投票10月7日、決選投票10月28日)、選挙動向は依然、不透明です。ブラジル国民の人気は高いものの、財政改革が頓挫するとして市場では不人気のルラ元大統領の出馬はほぼ消滅、為替市場でのレアル高は小幅にとどまっています(図表1参照)。

 ルラ元大統領の出馬可否は労働党が最終的に候補者を決定する9月中旬には判明すると思われます(現在は労働党の候補はルラ元大統領)。ただ、ルラ元大統領が不出馬であっても、その受け皿と見られるハダッド候補の人気は低迷しています(図表2参照)。

 ルラ元大統領不出馬のケースで、ルラ支持者がハダッド氏に投票する割合は調査会社によりかなりバラツキがありますが、半数以下と見られ、ルラ票の取り込みに苦戦している様子です。候補となれば、ルラ票取り込みが求められます。いずれにせよ、労働党候補が大統領に選出されれば、市場は財政改革の遅れを嫌い、レアル下落が想定されます。

 極右で、言動が過激なボルソナロ候補(PSL)ですが、大政党に属さなかったことから、しがらみの無さをアピール、汚職や治安の悪化に毅然とした態度が人気となっています。逆に、少数政党ゆえ連立相手が少ないのが欠点です。ブラジルでは8月末から候補者のテレビ広告が始まります。放送時間の割り当ては連立相手の多さで決まるため、ボルソナロ氏は放送時間を確保できていません。また、ブラジル大統領選挙は第1回投票で過半数を獲得する候補がいないと決選投票となりますが連立相手が少ない点は気がかりです。

 アルキミン候補は連立協議を有利に展開し、最も長く放送時間を確保しました。政策としては年金改革など財政改革を推進するとして市場が好感する候補です。アルキミン勝利となればレアルが上昇に転ずることも期待されます。しかし、最も難しい(不人気な)年金改革に積極的な姿勢が国民受けするか疑問です。また、サンパウロ知事時代の汚職疑惑もあり、経済界の後押しはあるも、伸び悩んでいます。

 ルラ元大統領出馬の可能性がほぼ消滅したとしても、ブラジル選挙の動向は依然不透明と見ています。

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