ブラジル大統領選挙、世論調査と市場の反応のバランス | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル大統領選挙、世論調査と市場の反応のバランス 中南米

混戦が続いたブラジルの大統領選挙が目前に迫っています。足元の世論調査で右派のボルソナロ候補優位と公表されたことで、株式市場ではボベスパ指数が約3.8%上昇、レアルも上昇しました。決選投票まで進む見込みであることを踏まえれば、いまだ不透明要因はあるものの、市場は期待先行が優勢な状況と見られます。

ブラジル大統領選挙:左派と右派の一騎打ちの様相ながら右派のボルソナロ氏優勢か?

 ブラジル大統領選挙第1回投票は2018年10月7日と、実施が目前に迫ってきています。ブラジル大統領選挙は、左派の労働党(PT)アダジ元サンパウロ市長と右派(極右)で元軍人のボルソナロ候補(少数政党・社会自由党)との一騎打ちの様相が強まっています(図表1参照)。

 大手調査会社ダタフォリャ(Datafolha)の最新の世論調査結果によると、ボルソナロ氏の支持率は32%とアダジ氏の21%を上回りました。両者が決選投票(10月28日)に進んだ場合、ボルソナロ氏44%、アダジ氏42%、で僅差ながらボルソナロ氏の勝利が見込まれる結果が示されました。

どこに注目すべきか:ブラジル大統領選挙、世論調査、決選投票

 混戦が続いたブラジルの大統領選挙が目前に迫っています。足元の世論調査で右派のボルソナロ候補優位と公表されたことで、株式市場ではボベスパ指数が約3.8%上昇、レアルも上昇しました(図表2参照)。決選投票まで進む見込みであることを踏まえれば、いまだ不透明要因はあるものの、市場は期待先行が優勢な状況と見られます。

 16年の米国大統領選挙の経験もあり、世論調査で選挙結果を占うのは控えますが、今回の世論調査と市場の反応を見ると、ブラジル大統領選挙の特色が浮かび上がります。

 まず、ブラジル財政改革を最重要課題とする市場の視点からは、右派候補が望ましく、その点ボルソナロ候補が32%と支持率を伸ばす一方、放漫な財政運営をしてきたルラ元大統領の後任となるアダジ候補の支持率が伸び悩んだ点を市場が好感したと思われます。

 次に、右派の中でも財政改革を熱心に訴えたアルキミン候補の支持率が伸び悩むなか、ボルソナロ候補の人気が高いのは、汚職に無縁と見られているからです。過去最大ともいわれる汚職捜査(ラバジャット作戦)などで、多くの政治家の汚職疑惑が指摘される中、ボルソナロ候補は無縁です。ブラジル世論の視点は、汚職の有無に向けられています。

 ただ、ボルソナロ候補は差別発言や、過去のブラジルの軍事政権支持とも受け取れる発言など、資質の点で問題もあり、不支持率も最も高いという両極端な候補です。そのため、決選投票(第1回投票で過半数獲得候補がいない場合上位2者で争う)ではボルソナロ候補は不利と見られていました。しかし今回の世論調査では、決選投票に進んだ場合の支持候補も調べられています。ボルソナロ候補が44%(前回39%)に対しアダジ候補は42%(前回は45%)と、決選投票でもボルソナロ候補有利の結果が示されたことも、市場の反応につながったと見られます。

 ただ、世論調査から結果を占うのは差し控えたいと思います。それでも、決選投票に向かう公算は高いと見られます。その場合の注目点の1つ目は、第1回投票で負けた候補の勝ち馬に乗る動きです。2つ目は、10月12日からの決選投票向けのテレビなどでの政策説明です。少数政党ゆえテレビなどへの出番が少なかったボルソナロ候補は、年金など財政改革という有権者の耳に痛い話は、世論の支持が低いアルキミン候補ほどには明確にしていないからです。

 やや期待先行の面も見られるブラジルの回復が本格化するかを占う上で、第1回投票後の動向に注意が必要です。

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