グロイン債券|グロイン債券の投資環境と運用状況
● 当ファンドの基準価額は、市場環境が変化する中で底堅く推移してきた
● 利息収入の積み上がりが投資成果の安定に寄与してきた
■当ファンドの基準価額は、市場環境が変化する中で底堅く推移してきた
当ファンドの基準価額は、2023年8月31日の設定日以降、米ドル・円などの為替市場や米国の金利見通しの変化など、世界の社債(公益企業が発行する社債を含みます)市場を取り巻く環境がめまぐるしく変化してきた中で、底堅く推移してきました(図表1、2)。
運用開始から3年が経過した2026年8月31日時点での基準価額の累積の騰落率は、隔月決算型(分配金再投資後)が+23.2%(年率7.2%)、1年決算型が23.3%(年率7.2%)となりました。
■当ファンド設定来の世界公益社債市場と為替市場の推移
2023年(2023年8月31日(設定日)~2023年12月29日)
世界公益社債市場は、パンデミック後の急激なインフレ圧力の後退や、米国などの景気が底堅く推移したことなどを背景として上昇しました。
為替市場では、米労働市場の需給緩和の兆しなどを背景に米国で早期利下げ期待が高まったほか、日本銀行の金融緩和策の修正観測などを受けて、円高・ドル安となりました。
2024年(2023年12月29日~2024年12月30日)
世界公益社債市場では、労働市場や物価関連の経済指標に基づく主要国の金融政策見通しの変化などが、主な変動要因となりました。年後半には米国や欧州で景気後退への警戒感が強まったことで、追加利下げへの期待などから上昇しました。しかし、年末にかけては米大統領選挙で関税の強化などを主張していたトランプ候補が勝利したことに伴い、インフレへの懸念が強まったことなどから下落しました。世界の公益社債市場は、通年ではほぼ横ばいとなりました。
為替市場では、3月に日銀がマイナス金利の解除に踏み切りましたが、金融引き締めへの転換ではないことを示したことなどから、上半期は円安・米ドル高となりました。7月から9月上旬にかけては、米国の景気減速懸念が強まる中で、米国の利下げ観測が強まったことから急速に円高・米ドル安が進行しました。その後は米大統領選挙の結果を受けたインフレ懸念や、日本の衆議院議員総選挙の結果を受けて政局の不透明感が意識されたことなどから円安・米ドル高となり、通年でも円安・米ドル高となりました。
2025年(2024年12月30日~2025年12月30日)
世界公益社債市場では、トランプ政権による関税政策の世界経済や企業業績に対する悪影響への懸念から、社債スプレッド(国債に対する上乗せ金利)が拡大しましたが、主要国の国債利回りが低下したことなどから上昇基調で推移しました。9月以降には米国で利下げが実施されたことも世界の公益社債市場の上昇要因となりました。
為替市場では、米トランプ政権の強硬かつ不確実性の高い政策への不信感などから米ドル安が進んだことや、日本の利上げ観測などを背景として年前半は円高・米ドル安となりました。その後、積極財政を掲げる高市氏が首相に就任したことで、拡張的な財政政策や日本銀行の追加利上げ時期の後ずれに対する思惑などから、年末にかけては円安・米ドル高となりました。米ドル・円為替市場は通年では円高・米ドル安となりましたが、ユーロ・円為替市場はユーロ域内各国の財政支出の拡大を通じた景気回復に対する期待などから円安・ユーロ高となりました。
2026年(2025年12月30日~2026年8月31日)
世界公益社債市場は、2月以降、米国・イスラエルとイランが戦争状態となったことでエネルギー資源価格が急騰し、インフレの再燃とそれに伴う主要中央銀行の利上げが意識されたことなどから下落しました。その後は和平交渉が一進一退となる中でもみ合う動きとなり、8月末にかけては主要国でのインフレの高止まりや、財政拡張への懸念などから上値の重い推移となりました。
為替市場では、金融当局による為替介入によって円高・ドル安となる場面が見られましたが、日本の拡張的な金融・財政政策への警戒感などを背景に円安・米ドル高基調となりました。
■利息収入の積み上がりが投資成果の安定に寄与してきた
図表6は、2023年8月31日の設定日以降の、当ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券マザーファンドの基準価額とその変動の主な要因の推移を示したものです。これを見ると、価格変動要因や為替要因が上下に変動してきたのに対し、緑色で示した利息収入が着実に積み上がってきており、基準価額の累積リターンに占める割合も大きくなってきたことがわかります。2026年8月31日時点では、設定日以降の基準価額の値上がり(累積)のうち、利息収入が52%と全体の半分以上を占める寄与となってきました(図表7)。このように、債券投資を行う場合、時間の経過に伴い利息収入の積み上げ効果が大きくなり、運用資産の着実な成長に寄与することが期待されます。
■今後の見通し
2026年8月31日で、設定以来3周年を迎えた当ファンドは、引き続き、信用力が比較的高い債券を中心として世界の公益企業の社債に分散投資したポートフォリオで運用を行っていきます。また、構造的な電力需要の増加などから恩恵を受けると期待される電力企業を中心としたポートフォリオを維持する方針です。今後も、電化の進展やAI(人工知能)の普及に伴うデータセンターの増設などによる電力需要増、建設コストが低いクリーンエネルギーへのシフトなどによる設備投資拡大などが公益企業の業績成長につながると期待され、このような企業に対する投資家の需要を支えていくものと考えます。
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