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- 公益企業の転換点|不透明な局面で強みを発揮
●公益株式は、市場の不透明な局面で強みを発揮し、アウトパフォーム
●公益企業の利益の予想と実績の差は他の業種よりも継続的に小さい
●公益株式は他のセクターとの相関が低く、分散効果が期待される
■ 公益株式は、市場の不透明な局面で強みを発揮し、アウトパフォーム
世界公益株式は2024年2月以降、市場全体を上回るパフォーマンスを示してきました。特に、市場下落局面での底堅さを発揮し、足元では投資妙味が高まっていると考えられます。
主な背景は、1)中長期的な電力需要の拡大、2)現在の不透明な市場環境下で、公益株式の業績が景気に左右されにくい特性(ディフェンシブ性)などが評価されやすいこと、の2点です。
1) AI(人工知能)データセンターに加え、電気自動車(EV)の普及や暖房、ロボットなど幅広い分野での電化の進展などを背景に、電力需要の伸びは加速しています。こうした需要拡大は、今後数十年にわたり、公益事業の利益成長を支える要因になると期待されます。
2) 世界の公益株式は、現在の不透明感が高い環境において、以下の点で特に強みを発揮しやすいと考えられます。
1. 生活に必要不可欠なサービスを提供するため、業績が景気に左右されにくい(ディフェンシブ性)
2. 所有する発電や送電線などの設備(実物資産)はAIによって代替されにくい
3. 相対的に高い配当が株価変動の安定化につながることが期待される
4. バリュエーション(投資価値評価)は依然として相対的に魅力的
5. IT(情報技術)セクターをはじめ他の業種と相関が低く、資産分散効果が期待される
■ 公益企業の利益の予想と実績の差は他の業種よりも継続的に小さい
公益企業は、生活に必要不可欠なサービスを提供しているため、景気循環の影響を受けにくく、利益の予想と実績の差は他の業種と比べて、継続的に小さい傾向にあります。
特に米国では、多くの公益企業が規制下の事業であるため、過去の実績では、利益が市場予想を下回るケースは比較的少なくなっています。一方、市場全体では、利益の予想と実績の差が拡大しやすく、特に市場の先行き不透明感が高まる局面では、株価調整につながる可能性もあるため、注視が必要と考えます。
■ 公益株式は他のセクターとの相関が低く、分散効果が期待される
公益企業は通常、地域に根差した事業を展開しているため、他の業種との相関が比較的低い傾向があります。このため、他の業種と組み合わせて保有することで、リスク分散効果が期待されます。
■ (ご参考)米国の規制下の公益企業の業績の予想と実績の差が小さい理由:
米国の規制下の公益事業などでは、原油などの燃料費は価格転嫁がしやすく、設備投資の拡大が利益増要因となる仕組み
公益企業の収益のもととなる、公共料金の設定の仕組みは国や地域によって異なりますが、米国の規制下の電力料金決定の例を簡略化してみると、電力料金はその企業の持つ設備(有形固定資産)の金額に長期金利の水準や利益率等を勘案し算定、認可される一定のレートを掛け、それに燃料費などのコストを加えて決定されます。つまり、一定の利益を確保した上で、燃料費や税金、金利負担等は電力料金に価格転嫁でき、設備投資が増え、資産が増えると増益要因となる仕組みです。
このため、他の業種と比べて、規制下の公益企業の利益は、物価変動の直接の影響を受けにくくなっています。
また、公益サービスは日常に必要不可欠であることから、他の業種と比べて、景気の影響を相対的に受けにくい業態です。こうした背景から、公益企業の利益の予想と実績の差が、小さい傾向が見られます。
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