メジャー|グローバル株式市場の現状~最悪シナリオは回避され、やや楽観的な見方に~
●2026年4月のグローバル株式市場は、イラン紛争終結期待や米国大手テクノロジー企業の好決算などが追い風となり、大きく反発 ●米国とイランの和平交渉は依然として脆弱な状況にあり、原油価格の高止まりやスタグフレーション懸念があるものの、堅調な企業収益や潤沢な流動性、バリュエーション面での魅力改善などがグローバル株式市場を下支えすると期待
グローバル株式市場は大きく反発
2026年4月のグローバル株式市場は、イラン情勢の激化を受けて下落した3月から、大きく反発しました。
こうした背景には、イラン紛争終結への期待の高まりや、米国大手テクノロジー企業の好決算などの要因が挙げられます。
セクター別では、情報技術とコミュニケーション・サービスが大きく上昇し、相場をけん引しました。大手テクノロジー企業が発表した直近四半期決算では、AI(人工知能)関連のデータセンターやデジタル・インフラへの旺盛な投資が、成果を上げ始めていることが示され、成長期待の確信度が高まりました。
また、資本財・サービスは、製造業の景況感の改善や、米国をはじめとする主要国が生産拠点の国内回帰の動きを強めていることで恩恵を受けることが追い風となりました。
一方、エネルギーは下落したほか、ヘルスケアや生活必需品など、ディフェンシブ色(業績が景気動向に左右されにくい)が強いセクターは相対的に低調でした。
※すべて米ドル、配当込みベース
グローバル株式市場の見通し ~最悪シナリオは回避され、やや楽観的に~
米国とイランの和平交渉は依然として脆弱な状況にあり、原油価格の高止まりやスタグフレーション懸念があるにもかかわらず、グローバル株式市場の見通しについては、現時点では最悪シナリオは回避され、やや楽観的なものとなっています。
この背景にはいくつか要因がありますが、特に①民間部門の潤沢な流動性と、②大手企業の力強い収益動向(特に、資本財・サービスなどの景気敏感セクターの企業や、米国・新興国など堅調な経済成長が予想されている市場の企業)の2つに注目しています。また、主要な株価指数の構成銘柄をみると、サービス業関連の銘柄の占める割合が大きいことから、原油価格の上昇が企業収益に即座に打撃を与える可能性は低いと考えられます。
こうしたなかで、米国株式については堅調な企業収益、潤沢な流動性に加えて、製造業やAI関連投資ブームに支えられ、特に投資妙味があると考えられます。
S&P500種の構成銘柄における今年度および来年度の利益成長率は、市場コンセンサス(I/B/E/S集計値)によると、前年比約+20%が見込まれています。また、利益率も大きく向上しています。これは厳格なコスト管理と高い名目経済成長の証であり、今年度は過去最高値を更新すると予想されています。
さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)の緩和的な金融政策スタンス、米国の銀行貸出の堅調さ、米財務省の国債買い戻しにより、米国が外部ショックに対して十分な流動性バッファーを有しているとみられることも、重要な点です。
また、株式のバリュエーション(投資価値評価)は2カ月前(イラン戦争開始前)に比べて低下しており、バリュエーション面での魅力が改善しています。特に、情報技術セクターについては、引き続き過去10年間の平均を下回る水準にあります。一方、AI関連や半導体などを中心に、引き続き堅調な利益成長が期待されています。
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