メジャー|グローバル株式市場の現状~当面は上昇基調が続く可能性~
●2026年5月のグローバル株式市場は、テクノロジー銘柄が大きくけん引するかたちで上昇
●良好な企業の利益成長、収益性見通しなどが、株式市場の上昇を下支えすると期待
テクノロジー銘柄がけん引
5月の世界株式市場は、良好な企業決算やAI(人工知能)主導による半導体需要の継続的な拡大への期待などを背景に、上昇しました。
第1四半期(主に2026年1-3月期)の企業決算は、全般的に市場予想を上回る内容で、地域・セクターを問わず、今後の利益予想を上方修正する傾向がみられます。そのなかでも、米国の情報技術セクターの企業は、特に好決算が相次ぎました。こうしたことから、グローバル株式市場のなかでもセクター別では、情報技術セクターが大きく上昇しました。
一方、エネルギーセクターは、米国とイランの停戦合意への期待を受けて原油価格が急落したことなどを受けて、下落しました。
※すべて米ドル、配当込みベース
グローバル株式市場の見通し ~当面は上昇が継続するとみられる~
イラン戦争の初期段階で生じた市場の混乱から約3ヵ月が経過した現在、世界の株式市場は着実に上昇を続けています(2026年6月2日時点)。特に、AI(人工知能)関連銘柄は2ケタから3ケタの上昇率を記録するものもあり、主要な株価指標の上昇をけん引し、史上最高値へと押し上げています。
当面、株式市場の上昇は継続すると考えられます。この背景には、企業の利益成長だけでなく、収益性もしっかりとしていることが挙げられます。米国企業の純利益率(平均)でみると、今期(2026年)は15%、来期(2027年)は16%、再来期(2028年)は17%へと改善することが予想されています。その後も中長期的に、利益率の向上が期待できると考えています。
良好な企業の利益成長は、株式のバリュエーション(投資価値評価)の拡大抑制にも寄与しています。足元の世界株式の12ヵ月先1株当たり利益(EPS)ベースの予想株価収益率(PER)は、昨年のピーク時点やコロナショック後の急騰局面における予想PER水準を下回っています。
足元の株式市場の上昇は、一部のテクノロジー銘柄によってけん引されていると懸念する向きもあるかもしれません。しかし、過去の類似局面では、限られた一部の銘柄の上昇の後、より広い銘柄が上昇したことで、相場の上昇が維持されました。
また、新規株式公開(IPO)活動も活発で、強いリスク選好を示していると考えられます。大型IPOの波により、米国の株式調達額は2021年に記録した1,560億米ドルを超える可能性があり、SpaceX、OpenAI、Anthropicなどの上場が注目されています。
テクノロジー銘柄は、足元では確信度が高い投資先の1つであると考えられます。AIバリューチェーン全体、特にメモリー半導体製造企業については、供給を上回る旺盛な需要が価格決定力を支え、強力な営業キャッシュフローをもたらしています。また、テクノロジー銘柄を含む情報技術セクターの足元のバリュエーション水準は、過度な割高感が解消している可能性を示す水準にあるとみられます。
また、その他で注目されるセクターとしては、資本財・サービスが挙げられます。世界的なインフラ投資の拡大や、電化の動きから恩恵を受けることが期待されるためです。
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