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- ポラリス|FOMC(2026年6月)を受けた運用チームのコメント
6月16~17日(現地時間)に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた運用チームのコメントをご紹介します。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、ケビン・ウォーシュ新議長のもとで初となるFOMC会合において、政策金利(FFレート)を3.50~3.75%で据え置くことを決定しました。据え置きは4会合連続となり、またこれまで分断が見られていた採決は約1年ぶりに全会一致となりました。声明文からは従来の緩和バイアスを示唆する文言が削除されており、政策運営のスタンスが徐々に変化していることが示唆されています。
同時に公表された経済予想では、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇などを背景に、2026年末のコアPCE物価見通しが上方修正されました。また、政策金利の見通しを示すドットチャートでは、参加者の半数が年内の利上げを支持するなど、全体としてややタカ派寄りの姿勢がうかがえます。
さらに今回の会合では、政策だけでなくFRBの運営面にも変化が見られました。声明文の簡素化や、議長自身が見通しを開示しなかった点に加え、コミュニケーションやバランスシート政策などをテーマとする複数のタスクフォースの設置が発表されており、新体制のもとでの「レジームチェンジ(政策運営の転換)」が段階的に進められていく可能性が意識されています
こうした発表を受け、金融市場では金利上昇圧力が強まり、特に短期金利の上昇が目立ちました。一方で、長期金利については独立性に対する過度な懸念が後退したこともあり、上昇は限定的となりました。株式市場はやや軟調に推移し、為替市場ではドル円が上昇するなど、全体としてタカ派的な影響が反映された値動きとなりました。
運用者の見方
ピクテのマルチアセット運用を担う運用チームでは、今回のFOMCについて、金利自体は据え置きだったものの、FRBの政策の出し方や考え方に変化が見られた点を重視しています。
今回の会合では、全会一致で政策金利の据え置きが決まった一方で、FRBはこれまでのように将来の方向性を明確に示す「フォワードガイダンス」を、徐々に弱めていく姿勢を示しました。声明文をシンプルにしたことや、議長自身が見通しを示さなかったこと、さらに重要な政策テーマをタスクフォースに委ねたことなどから、市場に対するメッセージの出し方が変わりつつあると考えています。その結果、全体としてはややタカ派寄りのスタンスにシフトしている印象です。
また運用チームでは、今回の状況を「タカ派的な様子見が続く局面」と捉えています。今後1年を見た場合、1~2回程度の利上げは十分あり得る水準で、これはすでにある程度市場にも織り込まれています。一方で、それ以上に大きな利上げの流れに入る可能性については、現時点ではそれほど高くないと見ています。
さらに、今後はFRBがあえて情報の出し方を曖昧にすることで、短期的には金利の変動がやや大きくなる可能性があります。ただし、これは市場の過度な期待やレバレッジの積み上がりを抑えるという意味では、中長期的にプラスに働く面もあると考えています。
こうした点を踏まえると、運用チームでは今回の動きは「景気を強く抑えるための引き締め」というよりも、「過熱を防ぐための軽いブレーキ」と位置づけています。そのため、資産配分の考え方としてはリスク資産に対して前向きな姿勢を継続します。
今回のFOMCは、政策金利自体は据え置きとなりましたが、FRBのコミュニケーションの取り方や政策運営の方向性に変化が見られた点がポイントと考えています。短期的には金利や市場の動きがやや不安定になりやすい局面が想定されますが、一方で、急激な引き締め局面に移行する可能性は高くないとみられ、リスク資産に対する基本的な見方は大きく変わらないと考えられます。
また、現時点の見解についてはあくまで暫定的なものであり、今後の経済指標や地政学動向によって調整される可能性があります。ウォーシュ議長のもとでは、あえて政策の不確実性を高める姿勢も見られることから、方向感を決め打ちするというよりは、引き続き状況を丁寧に見極めながら対応していくことが重要と考えています。
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