ポラリス|ポラリスの最新の運用状況をQA形式でご紹介
・不透明な環境だからこそ、特定の資産に偏るのではなく、状況に応じてバランスを取ることが重要です。
・ポラリスは、環境変化に合わせて資産配分を調整しながら、リスクとリターンのバランスを整える運用を行っています。
Q1 ポラリスの年初来のパフォーマンスはどうなっていますか?
A1 •ポラリスは、米国・イスラエルによるイランへの軍事行動までは堅調に推移していましたが、その後の中東情勢の緊張を受けて市場環境が変化しました。年初来では+4.0%を維持している一方、高値からは約6.0%下落しています(6月16日時点)。
米国・イスラエルによるイランへの軍時行動までは、ポラリスは堅調に推移していました。特に、金はベネズエラや中東などの情勢緊迫化や米国の中央銀行の独立性への懸念を背景に上昇基調を維持し、株式も米国の利下げ期待やAI(人工知能)関連の成長期待から堅調に推移したことが、プラスに寄与しました。
しかし、軍事行動以降はポラリスは軟調な動きとなりました。特に、史上最高値圏にあった金価格が、原油価格の急騰によるインフレ懸念の高まりや、それに伴う米国金利の上昇、米ドル高の進行を受けて大きく下落したことが、パフォーマンスに影響しました。
Q2 地政学リスクやインフレに強いとされる金がなぜ下落したのでしょうか?
A2 •原油価格の上昇を受けてインフレ懸念が高まり、米国の利下げ見通しの後退から金利上昇と米ドル高が進行しました。
•これにより、利息や配当を生まない金の投資魅力が低下し、価格下落の要因となりました。
一般的には、有事の際には安全資産として金が買われやすいと考えられていますが、今回はやや異なる反応となりました。
イランへの軍事行動を受けて原油価格が急騰したことで、まず市場で意識されたのはインフレの再加速でした。これにより、米国の利下げ期待が後退し、金利の上昇と米ドル高が進行する展開となりました。
こうした環境下では、金は利息や配当を生まない資産であるため、相対的な魅力が低下しやすく、結果として価格の下押し要因となりました。また、資金が金に流入する動きが本格化する前に、金融引き締めへの警戒が先行したことも影響したと考えられます。
加えて、金価格は年初来で上昇基調が続いており、過熱感が意識されていた局面でもあったため、こうしたマクロ環境の変化を受けて下落がやや増幅された可能性もあります。
その結果、本来であれば地政学リスクの高まりが追い風となる局面であっても、今回は金利や為替の動きを通じて、金価格にとっては逆風となる展開が見られました。
Q3 ポラリスを取り巻く市場環境について教えてください。
A3 •足元の市場は、株式・金・債券といった資産ごとにパフォーマンスの明暗が分かれており、資産間のバランスが取りにくい環境となっています。イランへの軍事作戦以降は金利が上昇し、金は史上最高値から反落、世界国債も下落と、いずれも逆風となりました。一方で、株式市場はAIや半導体関連を中心に上昇しており、特定セクターへの集中が進む展開となっています。
イランへの軍事作戦後は、エネルギー価格の上昇を背景にインフレ懸念が強まり、金利が上昇しました。その影響から、金は史上最高値圏から反落し、世界国債も下落するなど、従来「守り」とされる資産に調整圧力がかかる展開となりました。
一方で、株式市場は上昇したものの、その中身は米国のAI・半導体関連銘柄がけん引しており、リターンが一部のセクターに集中する傾向が強まっています。
このように、金や債券が十分に機能せず、株式も特定テーマに依存した上昇となる中で、足元は資産間のバランスが取りにくい環境となっています。
加えて、株式市場では、AI・半導体関連を中心に、中長期の成長ストーリーへの期待を背景とした株価の大幅上昇を受け、バリュエーション(投資価値評価)面での過熱感が意識されやすくなっています。そのため、今後発表される企業決算や投資計画の内容次第では、株価の変動が大きくなる可能性にも注意が必要です。
Q4 今後の投資環境と運用方針はどのように考えていますか?
A4 •ホルムズ海峡の封鎖が段階的に解消されることを前提に、景気の下振れリスクは限定的とみています。一方でインフレ圧力には注意が必要であり、こうした環境下ではポートフォリオ全体のバランスを重視した運用を維持していきます。
米国とイランの双方が、戦闘終結に向けた合意に至ったことを発表しました。現時点では、正式署名前で、合意の内容面で不透明さは残っていますが、今夏頃までにホルムズ海峡の封鎖が段階的に解消されるとの前提に立てば、エネルギー供給への深刻な影響は回避され、世界経済が景気後退に陥るリスクは限定的であるとの見方を維持しています。
足元の株式市場については、主要中央銀行による潤沢な流動性供給に加え、AI関連投資の拡大や設備投資の底堅さを背景に、幅広い業種において業績改善が見込まれることが、引き続き下支え要因となる可能性が高いと判断しています。一方で、こうした良好な環境は既に一部銘柄や特定セクターに織り込まれている側面もあり、バリュエーション面での過熱感には引き続き留意が必要と考えます。
さらに、中期的な視点では、高止まりするエネルギー価格に加えて、米国を中心とした流動性供給の継続がインフレ圧力として作用する可能性があり、それに伴い米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を強めるリスクも排除できません。こうした金融政策の不確実性は、株式・債券双方にとって変動要因となり得る点には注意が必要です。
このような状況を踏まえ、ポートフォリオ全体としてはバランスを重視する運用スタンスを維持し、株式をはじめとするリスク資産に対する投資判断は現状の水準を大きく変更しない方針です。債券については、当月は市場動向を踏まえて組入比率を一部引き下げたものの、分散効果および安定的なインカム収入の確保という観点から、引き続き一定の組入比率を維持します。為替についても同様に、金融政策の方向性や市場環境を踏まえ、円高方向へのリスクに備えるべく円建て資産の比率を高めた状態を継続しています。金については、足元の価格変動の拡大を踏まえ、短期的には組入比率を一時的に引き下げていますが、インフレヘッジおよび地政学リスクへの備えとしての中長期的な投資魅力に対する評価に変化はなく、戦略的アセットクラスとしての位置づけは維持しています。今後、価格変動の落ち着きや他資産との相関低下といった環境面の改善が確認されれば、改めて組入比率の引き上げを検討する方針です。
資産選択の観点では、株式部分ではディフェンシブ性と安定的なキャッシュフローが期待される世界高配当公益株式や、バリュエーション面で相対的な魅力度がある新興国株式を選好しています。また、債券部分でも利回り水準およびキャリー収益の観点から新興国債券に対する前向きなスタンスを維持しています。
Q5 金の中長期見通しとポラリスにおける金の役割を教えてください。
A5 •金は短期的な変動はあるものの、中長期では上昇を支える要因が多い資産です。株式のバリュエーションが高い局面では分散効果が期待されることから、ポラリスでは安定化に寄与する戦略的資産として活用しています。
金価格は、2025年秋以降、上昇基調で推移し、2026年3月初めに史上最高値を更新しましたが、その後は、金利上昇や米ドル高の影響を受けて不安定な動きとなっています。
一方で、中長期的には、インフレの進行や通貨価値の低下といったマクロ環境の変化に加え、各国における財政赤字や債務拡大の継続により、実物資産としての金の相対的な価値が見直される環境が続くと考えられます。さらに、米中対立をはじめとする地政学リスクの長期化に伴い、安全資産としての需要も底堅く推移しているほか、各国中央銀行による外貨準備の分散を背景とした金需要の増加も確認されています。こうした複数の構造的な要因が重なることで、金価格は中長期的に下支えされる環境が続くと考えられます。
また、下記のチャートは、金への投資開始時における株式市場のバリュエーション水準(PER(株価収益率))と、その後の金価格のパフォーマンス(10年間のリターン)の関係を示したものです。過去の実績では、株式のPERが高い局面で金への投資を開始した場合、その後10年間のリターンは相対的に高くなるという傾向が見られます。これは、株式市場に割高感が強い局面ほど、将来の株式リターンに対する期待が低下しやすく、相対的に金の魅力が高まりやすいことを示唆しています。現在、米国株式(S&P500種株価指数)のPERは1969年以降で最も高い水準にあり、過去の傾向を考慮すると、中長期的な金価格には上昇余地があるものと考えます。
こうした中長期的な上昇余地を踏まえつつも、金は短期的には株式と同様に価格変動が大きくなる局面がある点には留意が必要です。ポラリスにおいて金は、こうした短期的な価格動向そのものを捉えるというよりも、インフレや地政学リスクといった不確実性に備え、ポートフォリオ全体の安定性を高めるための戦略的資産として位置付けています。
足元では、株式と金の価格がともに上昇する局面が見られるなど、両者の相関が一時的に高まっており、分散効果が見えにくい環境となっています。しかしながら、こうした短期的な相関の上昇は、インフレや金利といった共通のマクロ要因に市場の関心が集中した結果によるものであり、各資産の本質的な価格変動要因が変化したものではありません。
株式は主に景気や企業収益への期待によって動く一方で、金は実質金利や通貨価値、地政学リスクといった要因に影響を受ける傾向があります。このように株式と金は価格変動要因は異なることから、市場環境が変化する過程においては再び値動きに差が生じ、中長期的には分散効果が発揮されると考えられます。したがって、短期的に連動性が高まる局面があっても、金は引き続きポートフォリオ全体の変動を抑制する役割を果たす重要な資産であり、ポラリスにおいても中長期の安定運用を支える戦略的な柱として位置付けています。
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