新興イン|新興国株式市場で優位性を示した「高配当利回り」
・過去の新興国株式市場では「高配当利回り」と「割安」な銘柄群が良好な実績を示した
・当ファンドは、新興国の高配当利回りの株式に着目して投資
・高金利環境下では、グロース株式よりも高配当利回り株式が優位となる可能性
・高配当利回りの銘柄群にもAI市場の急拡大から恩恵を受ける銘柄が存在する
新興国株式市場でのリターン獲得のカギとなる「高配当利回り」と「割安」
新興国株式は、2000年以降の長期の実績において先進国株式を上回る水準で推移してきました。また、新興国株式の中でも、配当利回りが高く、継続的な配当の支払い実績に着目した銘柄群(高配当利回り株式)や、割安なバリュエーション(投資価値評価)に着目した銘柄群(バリュー株式)が、新興国株式市場全体(新興国株式)のリターンを上回りました(図表1)。
企業利益の一部を株主に還元する「配当」を継続的に支払うことが可能な企業は、一般的には、利益成長が安定的であり、財務状況がより健全であると考えられます。また、バリュエーションが割安な銘柄は、企業の価値が市場で過小評価されている可能性があり、将来のある時点で市場参加者がその企業の価値を認識した場合に株価が上昇することが期待されます。
局面によっては、利益成長率の高さなどの異なる特性を持つ銘柄群のパフォーマンスが優位となることもありますが、長期的には、配当の裏付けとなる利益成長が安定的で、バリュエーションが割安な銘柄への投資が新興国株式市場でリターンを獲得するうえでは良好な実績を示してきたといえます。
「高配当利回り」と「割安」への投資には成長性の評価も重要
とはいえ、業績の成長見通しが乏しいことによる株価の低迷などが、配当利回りの高さや株価バリュエーションの低さの原因となる場合もあります。そのため、個別銘柄毎の業績見通しや財務状況に加え、市場環境や新興国通貨の見通し、国・地域毎の地政学リスクなどを慎重に分析したうえで銘柄を選別する必要があります。
当ファンドのパフォーマンスは新興国株式市場を上回ってきた
当ファンドでは、配当利回りの水準や配当の持続性に加えて、長期的に安定した利益成長が期待される銘柄を選別し、分散投資を行うことで中長期的に新興国市場全体を上回るパフォーマンスを獲得することを目指します。
高金利環境下では、グロース株式よりも高配当利回り株式が優位となる可能性
今後の新興国株式市場において、どのような銘柄群が優位になるかを占う上では、特に新興国株式市場に対する影響の大きい米国金利の動向が重要な要素になると考えられます。図表3は、米国金利(代表的な指標である米国10年国債利回り)の推移と、新興国の高配当利回り株式のグロース株式に対する相対パフォーマンスの推移です。赤色で示した相対パフォーマンスは、上方に向かう局面では高配当利回り株式が優位、下方に向かう局面ではグロース株式が優位であったことを示します。これを見ると、米国金利が高い水準にある局面や上昇している場面では高配当利回り株式が優位となる傾向があり、逆に米国金利が低下する局面においてはグロース株式が優位となる傾向があったことが分かります。
今後の米国金利については、足元の中東情勢の動向に依るところも大きく、不確実性が高い状況にあるといえます。しかし、中長期的には国家間の対立や保護主義の台頭に代表される世界経済の分断や地球温暖化の影響などが構造的なインフレ圧力に繋がると想定される中、米国金利は高止まりする可能性があると考えられます。このような環境下、新興国株式市場においては高配当利回り株式のパフォーマンスが相対的に優位となることが期待されます。
高配当利回りの銘柄群にもAI市場の急拡大から恩恵を受ける銘柄が存在する
短期的には、AI(人工知能)関連銘柄の業績拡大に対する期待の高まりなどを背景として台湾や中国、韓国などのテクノロジー企業の株価が上昇することで、そのような銘柄の構成比率が高いグロース株式のパフォーマンスが優位となる可能性があります。
一方で、高配当利回り株式として分類される銘柄群にも、AI市場の急速な拡大による恩恵が期待される、利益成長と配当利回りのバランスが取れた銘柄が存在します。AIの普及に伴う恩恵が期待される銘柄群はすそ野が広いといえ、半導体関連銘柄のみならず、素材(資源)関連銘柄やエネルギー関連銘柄なども、電力消費の増大に伴う電力インフラやクリーン・エネルギーへの需要増加から恩恵を受けると期待されます。当ファンドでは、配当利回りが高く、株価バリュエーションが割安な水準にあると判断される銘柄の中から、AIの普及に伴う恩恵が期待される銘柄として、高い技術と競争力を持つ台湾の半導体関連銘柄や中国の銅鉱山関連銘柄、カザフスタンの世界最大級のウラン生産企業などに投資を行い、リターンを獲得してきました。
新興国株式市場で配当に着目した投資を行うメリット
新興国経済の成長は労働人口や所得の増加、産業構造の変化などを伴う長期的なプロセスであり、その成長が企業価値や株価に反映されていく過程も長期に亘ることが想定されます。その過程では、急速な成長を遂げる企業の株価の急騰など、短期的な投資機会に注目が集まることもありますが、収益や財務の基盤が脆弱な企業や、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の水準が低い企業なども混在し、そのような企業への投資がリターンの毀損につながるリスクもあります。玉石混交とも言われる新興国株式市場で長期的に良好なリターンの獲得を目指すうえでは、持続的な成長が可能であると投資家から信頼される企業を見極めることが重要であると考えます。
そのような中で、持続的な配当の成長が期待される企業は、その原資となる利益の成長が見込まれるほか、キャッシュフローの創出力が高く、財務状況が健全な傾向があると考えます。また、「利益を将来の成長のために再投資し、余剰を配当などの形で株主に還元する」という規律ある資本配分を実践する企業は、資本効率や株主価値の向上を重視する姿勢が強い優良企業であるとも考えられます。当ファンドでは、このような銘柄に選別投資を行い、市場環境見通しなどに応じて機動的な配分を行うことで、中長期的に新興国株式市場全体を上回るリターンの獲得を目指します。
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