新興イン|集中が進む市場で見直す新興国株式と分散投資
・国際分散投資では「どのように新興国株式に投資するか」が重要に
・配当利回りに着目した当ファンドのパフォーマンス特性は代表的な新興国株式指数とは異なる
国際分散投資では「どのように新興国株式に投資するか」が重要に
新興国の株式市場は、2025年以降、米国や先進国の株式市場を上回って上昇してきました。米国の政策の不確実性が米国への集中投資に関するリスクを浮き彫りにしたことで、国際分散投資の必要性に対する認識が強まり、新興国株式市場もその受け皿の一つとなってきたものとみられます。
新興国経済は、先進国経済とは異なる成長ドライバー(都市化や労働人口の増加、中間所得層の拡大など)を持つほか、国ごとに産業構造が大きく異なる(資源国や工業国などが混在)ことから、米国や先進国の資産を組入れたポートフォリオに新興国株式を組合わせることで、より広範で多様な成長機会を取り込むことができると考えられます。
もっとも、新興国株式を活用した国際分散投資において見落とされがちなのが「どのように投資するか」ということです。先進国の企業と収益構造が似通った銘柄や、特定の業種に属する銘柄のみで構成された新興国株式ポートフォリオでは、期待された分散投資効果が得られない可能性があります注。
注:資産構成に関わらず、市場環境によっては新興国株式と組合わせた資産との値動きの連動性が高まる場合があります。また、新興国株式を先進国株式と組合わせることによって期待される分散投資効果は、債券や金などの資産と比較して限定的であると考えられます。
ポートフォリオの「偏り」はリスク要因にもなり得る
例として代表的な新興国株式の指数の構成をみると、AI(人工知能)向け半導体関連企業であるTSMC(台湾)とサムスン電子(韓国)、SKハイニックス(韓国)の上位3銘柄が3割近くを占めており、指数のパフォーマンスに与える影響が大きくなっています。また、セクター別では情報技術セクターが約4割を占めているほか、国別では台湾と韓国、中国の3ヵ国で約7割を占めており、幅広い新興国経済や企業の成長を取り込む構成というよりも、特定の分野に集中した構成となっています。
高い成長が期待されるテーマなどの特定の分野に資金を集中させることは、高いリターンの獲得につながる可能性がある反面、株価が大きく下落した場合の損失も大きくなる可能性があり、ポートフォリオ全体の価格変動リスクを高めることに繋がります。また、ポートフォリオで保有している先進国株式の構成が同じようなテーマやセクターなどに偏っている場合には、先進国株式と新興国株式の値動きの連動性が高くなることで、期待した分散投資効果が得られない可能性があります注。
注:資産構成に関わらず、市場環境によっては新興国株式と組合わせた資産との値動きの連動性が高まる場合があります。また、新興国株式を先進国株式と組合わせることによって期待される分散投資効果は、債券や金などの資産と比較して限定的であると考えられます。
これに対して、当ファンドでは配当利回りの高い銘柄に着目しながら、幅広い国・地域やセクターの銘柄に分散投資しています。さらにAIや都市化など複数の投資テーマにも着目した銘柄選択を行うことで、新興国経済の独自の成長機会を捉え、中長期的に安定的なリターンを獲得することを目指しています。
当ファンドのパフォーマンス特性は代表的な新興国株式指数とは異なる
過去の実績において当ファンドは、代表的な新興国株式の指数と比較して異なるパフォーマンス特性を示してきました。
図表4は、当ファンドの投資対象ファンドにおける、代表的な新興国株式の指数に対する追随率を示したものです。これは、新興国株式が上昇または下落した各局面において、当ファンドの投資対象ファンドがどの程度上昇または下落したかを期間毎に示しています。この数値が100%を上回る場合、新興国株式が上昇した場面では当ファンドの投資対象ファンドがそれ以上に上昇し、新興国株式が下落した場面では当ファンドの投資対象ファンドがそれ以上に下落する傾向があったことを意味します。
例として過去5年の当ファンドの投資対象ファンドの追随率を見ると(緑色の枠線でハイライト)、新興国株式の上昇時が89%、下落時が65%でした。これは、当ファンドの投資対象ファンドが、新興国株式が上昇する場面においては概ねその上昇を取り込みつつ、新興国株式が下落する場面では相対的に下落率を抑制する傾向があったことを示します。特に近年、新興国株式が下落する場面においては、下落率が相対的に大きく抑制される傾向があり、リターンの「下方硬直性」があったことが確認されました(市場環境によっては当ファンドの投資対象ファンドの下落率が相対的に大きくなる場合もあります)。
このようなパフォーマンス特性は、当ファンドの配当利回りに着目した銘柄選択と、特定の分野への集中を避けた分散投資ポートフォリオの構築によるものであると考えられます。持続的な配当の成長が期待される企業は、その原資となる利益の成長が見込まれるほか、キャッシュフローの創出力が高く、財務状況が健全な傾向があると考えます。そのような持続的な成長が期待される企業に分散投資し、新興国経済の独自の広範な成長機会を捉えることが、国際分散投資における中長期的に安定したパフォーマンスの獲得に寄与するものと考えます。
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