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- BASE~投資の基本 ~ 債券編①〜
債券を途中で売却せずに償還まで保有し続け、予定通りの利払いが行われ、予定通り額面金額で償還された場合のリターンは最終利回り(終利)です。
債券を扱ううえでの用語で「利率」というのは「表面利率」や「クーポンレート」とも呼ばれ、これは額面に対する債券の利子・利金の割合です。この利率は発行時に決定され、償還時まで変わりません。債券を発行してお金を借りた側から考えるとわかりやすいと思います。例えば1年後に償還する(返済する)債券100万円を利率2%で発行したとすると、1年間で額面100万円に対する2%の2万円の利子を払い、1年後に100万円を返済します。もし発行直後にこの債券が103万円で転売されたとしても、この債券の発行体(借り手)は103万円の2%の20,600円の利子を支払う義務はなく、あくまでも自分の借りた100万円の2%の2万円を払えばよいのです。この額面100万円に対する利子2万円の割合を利率と言います。
一方でこの債券を103万円で買った人は、予定通りの利払いと償還が行われるならば、利子2万円を得て、償還時に103万円で購入した債券が100万円で償還されて3万円の損をします。2万円のインカムゲインと3万円のキャピタルロスで合計1万円の損、これが投資額の103万円に対して見込まれる運用損益の割合、つまり最終利回りで、1÷103=-0.97%となります。