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環境変化確認③ 〜債券利回り低下による債券リターンの低下〜
2018/10/26

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概要
  • 投資開始時の債券利回りの⽔準はその後の債券リターンを⼤きく左右します。前回の環境変化確認②の主要国国債の利回り推移で確認しましたように現在は低利回り⽔準にあり、インカムゲイン(利息収⼊)が少ないばかりか、今後、利回りが上昇することで債券価格が下落してしまう懸念が⼤きくなっています。ここでは、過去の債券利回りの推移と債券リターンの関係を⾒ていきましょう。
  • 今後のバランス運用やリスクを抑えた運用においては、こうした債券投資環境の⼤きな変化を踏まえた対応が必要になります。



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ギリシャ国債の利回りと3年リターンの推移

図表1の⾚い折れ線グラフはギリシャ国債の利回り推移(右軸)で、⻘い折れ線グラフは3年遅⾏させた現地通貨ベースのギリシャ国債3年リターン(左軸)です。2009年10⽉以降利回りが急上昇(債券価格は下落)し、その後、2012年に急低下しており、⾚い折れ線グラフが尖った山を形成しているのがわかります。背景は、ギリシャの財政危機の深刻化と、その後のIMF、EU等の財政支援と緊縮財政の実施により落着きを取り戻したことによります。3年リターンの⻘い折れ線グラフに目を転じると、債券利回りがピークをつける3年前(2009年)がボトムとなり、-80%程度までリターンが落ち込んでいる⼀⽅、利回り急上昇局⾯では、利回りがピークをつけたところが3年リターンのピークをとなっているのも⾒て取れます。このように、利回りが低下する局⾯では、インカムゲインに加えて、債券価格の上昇メリットを享受することができます。

期間:00年〜17年、ギリシャ国債:FTSEギリシャ国債指数
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成


⽇本国債の利回りと3年リターンの推移

図表2は、ギリシャ国債と同様に⽇本国債を⾒たものです。波を打ちながらも、⾚い折れ線グラフは右肩下がり、つまり利回り低下が続き、2016年1⽉末に⽇銀が発表した「マイナス⾦利政策」以降、国債利回りはほぼ0%で推移しています。それに伴い、クーポン収⼊がほとんど得られず、債券利回りの低下余地も限られ、また、利回り上昇局⾯を考えると、今後、債券リターン(⻘い折れ線グラフ)は、悪化することが想定されます。


期間:84年〜17年、⽇本国債:FTSE⽇本国債指数
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成


債券投資環境の⼤きな変化

環境変化確認②で、債券利回りが極端な低⽔準に低下したことで、安全資産としての債券神話は大きく崩れてしまった可能性がありますと指摘しました。今回、債券のリターンを確認しても、低⾦利、債券利回り上昇による債券リターンの更なる悪化が想定される状況で、債券投資の環境は大きく変化しています。


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