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重要な経済指標とは(3)⽇銀短観とは
2017/07/18

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概要

●⽇銀短観とは、⽇本銀⾏が四半期ごとに公表している統計調査のことで、正式には「全国企業短期経済観測調査」という名前です。全国の企業動向を的確に把握して、⾦融政策の適切な運営に資することを目的としています。
●短観では、企業が⾃社の業況や経済環境の現状・先⾏きについてどうみているか、売上高や収益、設備投資額といった事業計画の実績・予測について調査しています。




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何を調査するのか

⽇本銀⾏の調査統計局が、全国にある資本⾦2,000万円以上の⺠間事業会社約21万社の中から約1万社を抽出して調査し、結果を四半期毎(4月、7月、10月、12月)に公表します。調査項目は、①判断項目(10項目)、②年度計画(10項目)、③物価⾒通し(2項目)、④新卒者採用状況(6、12月)の4種類の項目を調査しています。

①判断項目:最近の状況および先⾏き(3か月後)の状況について、例えば「1.良い」、「2.さほど良くない」、「3.悪い」といった選択肢から、企業の判断にもっとも近い番号を選択
10項目: 業況、国内での製商品・サービス需給、海外での製商品需給、製商品在庫⽔準、製商品の流通在庫⽔準、⽣産・営業用設備、雇用⼈員、資⾦繰り、⾦融機関の貸出態度、CPの発⾏環境

②年度計画: 半期ごとの実績計数、および計画(予測)計数を調査
10項目: 売上⾼、輸出、輸出に際しての為替レート、営業利益、経常利益、当期純利益、設備投資額、土地投資額、ソフトウェア投資額、研究開発投資額

③物価⾒通し:1年後、3年後、5年後の⾒通しについての調査
2項目: 販売価格の⾒通し、物価全般の⾒通し

調査の対象となる企業は

まず、全国の事業会社から製造業を17業種、非製造業を14業種の合計31業種に区分します。

製造業: 繊維、⽊材・⽊製品、紙・パルプ、化学、⽯油・⽯炭製品、窯業・土⽯製品、鉄鋼、非鉄⾦属、⾷料品、⾦属製品、はん用機械、⽣産用機械、業務用機械、電気機械、造船・重機・その他輸送用機械、⾃動⾞、その他製造業

非製造業:建設、不動産、物品賃貸、卸売、⼩売、運輸・郵便、通信、情報サービス、その他情報通信、電気・ガス、対事業所サービス、対個⼈サービス、宿泊・飲⾷サービス、鉱業・採⽯業・砂利採取業

(⾦融機関:短観を補完する目的で、⾦融機関にも調査をおこなっています。)

集計規模区分として、資本⾦を基準に⼤企業(資本⾦10億円以上)、中堅企業(同1億円以上10億円未満)、中⼩企業(同2千万円以上1億円未満)に区分しています。調査の集計値は、業種・規模区分別(計93層:31業種区分×3規模区分)に公表しています。

調査結果の集計方法

①判断項目については、ディフュージョン・インデックス(D.I.)指標に加工・集計しています。D.I.は、例えば「1.良い」と回答した社数の構成⽐から、「3.悪い」と回答した構成⽐を差し引きます。もし業況といった項目で「1.良い」を選択した社数が全体の25%、「3.悪い」を選択したのが20%とすると、業況判断D.I.は25%マイナス20%の5%ポイントと表示されます。

②年度計画、④新卒者採用状況については、各項目の回答値を単純合計して回答社数で割って単純平均値を計算します。この平均値に⺟集団の企業数を掛けて、⺟集団の集計値を推計します。そしてこの推計値を使って、前年同期⽐増減率や前回調査⽐修正率を算出します。

③物価⾒通しは、販売価格や消費者物価指数が、現在の価格と⽐べて何%程度変化するかについて、例えば+20%以上を選択した社数の構成⽐を計算します。

短観から何が分かるか

⽇銀短観は、抽出された⽇本企業1万社が現在および将来の景気や業績⾒通しについて回答しているため、⽇本経済の現状を把握することが可能となります。その中でも代表的なものが、製造業のなかの⼤企業の業況判断D.I.です。景況感が良いと回答した企業の⽐率から、悪いと答えた企業の割合を差し引いています。下のグラフが、2017年7月時における業況判断D.I.の推移を示しています。直近2017年7月の数字は、3期連続で上昇して17%ポイントとなっています。前回より5ポイント上昇していて、この上昇幅は2013年9月以来の⼤きさとなりました。製造業のうち13業種が業況が上向いていると回答し、⽇本の景気の底堅さが伺えます。



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