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2023年1月のバイオ医薬品市場
2023/02/28

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概要


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■ バイオ医薬品関連企業の株価動向

1月のナスダック・バイオテクノロジー指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました.。2023年1月の株式市場は、景気循環銘柄やハイテク銘柄が反発して大きく上昇しました。2022年に買われた大型株や消費関連銘柄が反落する一方で、空売りの対象となっていた銘柄や下げのきつかった小型株が反発し、市場をけん引しました。バイオ医薬品株式については、セクターは上昇したものの、株式市場全体には出遅れました。米国のインフレがピークに達したことや、ゼロコロナ規制を解除した中国経済の再開に対する期待が投資家心理を改善させたものの、政策金利は高水準に留まります。バイオ医薬品セクターで最も注目される1月恒例のヘルスケア・カンファレンスでは、合併・買収(M&A)面では目立った発表はありませんでしたが、慎重ながら楽観的な投資家心理が優勢でした。

株価が上昇した銘柄としては、ベンティクス・バイオサイエンシズ(米国)、バイオマリン・ファーマシューティカル(米国)等が挙げられます。ベンティクス・バイオサイエンシズは、投資家説明会で良好な先行きを示したことが好感されました。バイオマリン・ファーマシューティカルは、重度血友病A遺伝子治療の承認が近いとの期待が高まったことに加え、長期の売上高予想が従来予想を上回ったことが好感されました。

株価が下落した銘柄としては、バイオクリスト・ファーマシューティカルズ(米国)、アムジェン(米国)等が挙げられます。バイオクリスト・ファーマシューティカルズは、予想を下回る業績見通しを発表したことが嫌気されました。アムジェンは、ホライゾン・セラピューティクス(アイルランド)の買収が収益を下押すとの懸念から下落しました。

                                                      

                                                                            

■ 今後のバイオ医薬品市場見通し

足元、バイオ医薬品株式市場では良い兆候がみられ始めています。M&A(合併・買収)の動きは増加傾向にあり、引き続き案件が期待されます。新薬の開発では、2023年は遺伝子治療の承認が期待される他、免疫学系、循環器系、中枢神経系が注目されます。また、がん領域では製薬会社は細胞療法に強い関心を寄せ続けています。

一方、IPOは依然として控えめで、市場全体の流動性が再びプラスに転じるまで、その窓は開かれないと思われます。米国のインフレ抑制法案が議会を通過したことについては、財務上の重大な影響はないものと思われますが、M&Aのターゲットとされる企業が変わる可能性や、がん領域および低分子化合物におけるイノベーションへのマイナスの影響、治療薬について新たな適応拡大を追求するかどうかに関連した戦略の変更が予想されます。

長期的には、医薬品に関連する医療費についての議論が大きく変化していることがわかります。いくつかの国では治療の有効性に応じて医療費を支払う制度(価値に基づく医療)が利用されていますが、処方薬で最大のマーケットである米国においても、従来の出来高払い方式ではなく、同様の制度を求める声は、ますます大きくなっています。医薬品企業と同様に政府、規制当局、保険業者は、医薬品の開発においてイノベーションを抑制することなく、医薬品の費用を効率的に管理することができる妥協案を見つけることを必要としています。最も重要な利害関係者である患者は、破産のリスクにさらされることなく、高品質の治療を受けたいと考えています。これは、治療薬の開発といった科学的側面だけでなく、ビジネスモデルや先進的な思考、価値に基づいた契約といった側面においてもイノベーションを生む良い機会となると考えます。

                                                       

                                                            

                                                                                                                                                                                                                                                      

■バイオ医薬品関連企業の売上高は新薬承認後の業績寄与などにより相対的に高い伸びに

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表6参照)バイオ医薬品関連企業については、引き続き多くの有望な治療薬候補を有しており、新薬承認後の業績寄与が期待されていることから、今後3年間で年率+6.4%の相対的に高い売上高の伸びが期待されています。(図表7参照)

                                                  

                                                  

■売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表8参照)

                                                                                                                           

■バリュエーション

バイオ医薬品企業の業績が景気動向に左右されにくい特性などが注目されて2021年夏頃までは株価が上昇し、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)の水準も上昇していましたが、2021年秋以降はFDAの承認申請に対する予想外の決定などがマイナス要因となったことに加え、2022年半ばにかけてナスダック市場の下落が大きくなる中、ナスダック・バイオテクノロジー指数も下落したことから、PSR も低下しました。( 図表9 参照)足元は、良好な治験結果の発表や、再びバイオ医薬品企業の業績が景気動向に左右されにくい特性などが注目され、PSRは上昇に転じつつあります。

                                                                    

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