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2024年1月のバイオ医薬品市場
2024/02/21

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概要


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■ バイオ医薬品関連企業の株価動向

1月のナスダック・バイオテクノロジー指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました。

引き続きマクロ経済動向がバイオ医薬品銘柄の株価を左右する状況が続いている一方で、資金調達活動は2年ぶりの活況となり、新規公開銘柄は、好調な推移となりました。また複数のM&A(合併・買収)案件の発表があり、大手医薬品企業が引き続きM&Aに意欲的であることが確認されました。

株価が上昇した銘柄としては、バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)、リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)、アムジェン(米国)などが挙げられます。バーテックス・ファーマシューティカルズは、非オピオイド鎮痛剤候補の治験が成功したことなどが好感され、株価が上昇しました。リジェネロン・ファーマシューティカルズは、米食品医薬品局(FDA)により1~11歳の好酸球性食道炎治療へのデュピクセントの使用が承認されたことなどが株価の上昇要因となりました。アムジェンは、肥満治療薬候補への期待継続などが株価の上昇要因となりました。

一方、株価が下落した銘柄としては、ギリアド・サイエンシズ(米国)、バイオジェン(米国)などが挙げられます。ギリアド・サイエンシズは、局所非小細胞肺がん治療へのトロデルヴィの使用に関する治験が失敗したことから株価が下落しました。バイオジェンは、アルツハイマー病治療薬レカネマブについて、欧州医薬品庁(EMA)が追加情報を必要とする課題が持ち上がった時などに開催される専門家討論会(SAG)の開催を発表したことなどが株価の下落要因となりました。



■ 今後のバイオ医薬品市場見通し

足元、バイオ医薬品株式市場では、良い兆候がみられています。M&A(合併・買収)の動きは大型案件が相次いで発表されており、この傾向は継続するものと期待されます。特にフェーズ2で良好な治験結果が示された治療薬候補を有するなど買収後のリスクの低い銘柄が注目されます。新薬の開発では、遺伝子治療や免疫学系、循環器系、中枢神経系、がん領域などが注目されます。一方、2024年は米大統領選挙が控えており、その影響については注意深く見ていく必要があると考えます。

長期的には、医薬品に関連する医療費についての議論が大きく変化していることがわかります。いくつかの国では治療の有効性に応じて医療費を支払う制度(価値に基づく医療)が利用されていますが、処方薬で最大のマーケットである米国においても、従来の出来高払い方式ではなく、同様の制度を求める声は、ますます大きくなっています。医薬品企業と同様に政府、規制当局、保険業者は、医薬品の開発においてイノベーションを抑制することなく、医薬品の費用を効率的に管理することができる妥協案を見つけることを必要としています。

最も重要な利害関係者である患者は、破産のリスクにさらされることなく、高品質の治療を受けたいと考えています。これは、治療薬の開発といった科学的側面だけでなく、ビジネスモデルや先進的な思考、価値に基づいた契約といった側面においてもイノベーションを生む良い機会となると考えます。







■バイオ医薬品関連企業の売上高は新薬承認後の業績寄与などにより相対的に高い伸びに

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表6参照)
バイオ医薬品関連企業については、引き続き多くの有望な治療薬候補を有しており、新薬承認後の業績寄与が期待されていることから、今後3年間で年率+12.3%の相対的に高い売上高の伸びが予想されています。(図表7参照)




■売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表8参照)



■バリュエーション

バイオ医薬品企業の業績が景気動向に左右されにくい特性などが注目されて2021年夏頃までは株価が上昇し、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)の水準も上昇していましたが、2021年秋以降は新薬承認申請に対するFDAの予想外の決定などがマイナス要因となったことに加え、2022年半ばにかけてナスダック市場の下落が大きくなる中、ナスダック・バイオテクノロジー指数も下落したことから、PSRも低下しました。(図表9参照)

足元は、良好な治験結果の発表や、再びバイオ医薬品企業の業績が景気動向に左右されにくい特性などが注目され、PSRは上昇に転じつつあります。


 

 


                                                                    

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