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- 2026年3月のバイオ医薬品市場
■バイオ医薬品関連企業の株価動向
3月のナスダック・バイオテクノロジー指数(ドルベース、配当含まず)は下落しました。
世界の株式市場は、イスラエルと米国によるイランへの攻撃を受けて中東情勢が緊迫する中、原油価格の高騰によるインフレ懸念などを背景に、大幅に下落しました。一部の中央銀行による利上げが警戒されたことも、株価の下落要因となりました。このような中、バイオ医薬品株式は、市場平均よりも相対的に小幅な下落となりました。バイオ医薬品セクターの価格決定力の高さや成長見通し、バイオ医薬品企業をターゲットとしたM&A(合併・買収)の動きなどが、株価の下支え要因となりました。
2025年秋から2026年2月にかけて株価が大きく上昇していたバーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)、アムジェン(米国)、ギリアド・サイエンシズ(米国)など大型のバイオ医薬品銘柄は、地政学リスクやインフレへの懸念の高まりを受けて世界の株式市場が下落する中、バイオ医薬品株式の中では相対的に下落率が大きくなりました。
■今後のバイオ医薬品市場見通し
バイオ医薬品株式市場では、かつては収益性の欠如が逆風となっていましたが、新薬を上市した中型のバイオ医薬品企業が高成長・高収益性で、セクター全体の利益水準の大幅な改善に貢献しています。この背景には、バイオ医薬品企業から良好な治験結果の発表が続いていることや、米食品医薬品局(FDA)による新薬承認件数が過去数年と同程度の高水準で推移していることなどがあり、景気動向に左右されることなく画期的な新薬が開発されていることが挙げられます。
さらにAI(人工知能)が、創薬の最適化、開発、臨床試験、患者層別化、規制プロセスといった領域で大きな効果をもたらし、最終的には、個別化医療に向けた大きな一歩となるとみています。
加えて、2025年に回復したバイオ医薬品企業をターゲットとしたM&A(合併・買収)についても、大手の医薬品企業や大手のバイオ医薬品企業が大型治療薬の特許問題に直面し、パイプラインの強化が求められていることもあり、2026年も増加傾向の継続が期待されます。
バリュエーション(投資価値評価)面では、バイオ医薬品セクターは、他のセクターと比較して割高感はなく、AI・テクノロジー関連からの分散を図る中で、イノベーション銘柄の一角として注目を集める可能性があると考えます。なお、地政学リスクの動向、金利水準やマクロ環境の変動に伴い、バイオ医薬品株式はボラティリティが高まりやすい点には引き続き留意が必要です。また、薬価を巡る政策議論は今後も断続的に続くとみられるものの、過去10年と同様に、真に付加価値の高い治療薬への影響は限定的とみています。
■バイオ医薬品関連企業の売上高は新薬承認後の業績寄与などにより相対的に高い伸びに
バイオ医薬品関連企業の売上高は、堅調に成長してきました。(図表6参照)バイオ医薬品関連企業については、引き続き多くの有望な治療薬候補を有しており、新薬承認後の業績寄与が期待されていることから、今後3年間で年率+13.1%の相対的に高い売上高の伸びが予想されています。(図表7参照)
■売上高の伸びに沿って株価も上昇
過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表8参照)
■バリュエーション
バイオ医薬品企業の業績が景気動向に左右されにくい特性などが注目されて2021年夏頃までは株価が上昇し、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)の水準も上昇していましたが、2021年秋以降は新薬承認申請に対するFDAの予想外の決定などがマイナス要因となったことに加え、2022年半ばにかけてナスダック市場の下落が大きくなる中、ナスダック・バイオテクノロジー指数も下落したことからPSRも低下し、その後、低水準で推移してきました。ただし、2025年秋以降はバイオ医薬品株式の上昇を受けて、PSRも上昇しています。(図表9参照)
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