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2025年10月の新興国株式市場
2025/11/06

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概要

10月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で上昇となりました。
※記載内容はすべて海外市場の月末1営業日前ベースでのコメントになります。



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新興国株式市場は月初、米追加利下げ期待やAI(人工知能)を巡る楽観的な見方などを背景に底堅く推移しました。その後、トランプ米大統領が中国のレアアース輸出規制への対抗措置として中国からの輸入品に対して100%の追加関税を課すと表明したほか、中国との食用油貿易を停止する可能性を示唆したことなどから、米中貿易戦争の激化が懸念され、下落する局面もありました。しかし、月後半から月末にかけては、米中の貿易協議が進展するとの期待が高まったことが安心材料となったほか、AIが引き続き企業の利益成長を支えるとの見方などを受けて上昇し、月間では先進国株式市場を上回る上昇となりました。

国別、セクター別

国別では、韓国は、AIを巡る楽観的な見方を受けて主力の情報技術セクターが大幅上昇したほか、米韓貿易協議の進展期待などが輸出関連銘柄の追い風となり、全体でも大きく上昇しました。台湾は、AI向け先端半導体需要から恩恵を受ける主力の半導体銘柄などを中心に上昇しました。インドは、インド準備銀行(中央銀行)が2026 年度の経済成長率見通しを引き上げ、インフレ見通しを下方修正したことが好感されたほか、米印貿易協議の進展期待などを背景に上昇しました。南アフリカは、月後半に金価格が急落したことが重荷となったものの、月間では金融セクターなどを中心に上昇となりました。ブラジルは、良好な直近四半期決算などを受けて主力の素材銘柄が上昇したことなどがけん引し、全体でも上昇となりましたが、上昇率は相対的に小幅にとどまりました。中国は、月半ばにかけて米中貿易戦争の激化懸念が高まったことなどが響き、月間では下落となりました。

セクター別では、情報技術や資本財・サービスが相対的に大きく上昇したほか、エネルギーなども上昇しました、一方、ヘルスケア、生活必需品、不動産などは下落しました。

 

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)


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