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2025年11月の新興国株式市場
2025/12/03

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概要

11月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で下落となりました。
※記載内容はすべて海外市場の月末1営業日前ベースでのコメントになります。



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新興国株式市場は上旬、AI(人工知能)関連のハイテク銘柄における高バリュエーション(投資価値評価)への警戒感などから低調な推移となりました。その後、米労働市場の弱さを示す経済指標の発表を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月に利下げを実施するとの見方が広がったことや米政府機関閉鎖の解除に向けた合意が近づいているとの期待などが下支えとなりました。月半ばには、低調な鉱工業生産や小売売上高などの経済指標の発表を受けて中国経済に対する懸念が重荷となったほか、ハイテク銘柄の高バリュエーションに対する根強い警戒感などから下落基調となりました。また、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、多くの当局者が12月の利下げに否定的であることが示されたことなども、投資家のリスク志向を後退させました。月末にかけて、米利下げ期待が再び高まったことやハイテク銘柄の反発などを受けて値を戻す展開がみられましたが、月間では下落となりました。

国別、セクター別動向

国別では、ブラジルは、予想を上回る直近四半期決算と増配を発表した主力のエネルギー銘柄のほか、金融セクターの銘柄などを中心に上昇しました。南アフリカは、金価格が反発したことなどを受けて主力の素材セクターを中心に上昇しました。インドは、10月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比の伸び率が食品価格の急落と物品・サービス税(GST)減税などを受けて大幅に縮小したことで、インド準備銀行(中銀)による利下げ期待が高まったほか、根強いインド国内投資家による投資資金流入などが下支えとなり、上昇しました。一方、台湾は、ハイテク銘柄の高バリュエーションに対する警戒感を受けて主力の情報技術セクターの銘柄を中心に、下落しました。韓国は、資本財・サービスセクターや情報技術セクターなどを中心に下落しました。中国は、世界的なハイテク銘柄の調整の流れや、日中関係の緊張の高まり、中国経済に対する懸念などを背景に、下落しました。

セクター別では、ヘルスケア、エネルギー、金融などが上昇した一方、一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービス、情報技術などは下落しました。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)


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