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実践的基礎知識 決算書の読み方編(5) <損益計算書②>
2021/12/10

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概要

損益計算書(P/L:Profit and Loss Statement)は、その企業における一定期間の収益性、成長性などの経営成績を示す決算書です。業種によって、収益性に特徴があるので他社比較が重要で、また、成長性を見る上では、前年比等過去との比較が必要になります。損益決算書のチェックポイントを見ていきましょう。




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損益計算書のチェックポイント<図表1参照>

①売上高・各利益

売上高と各利益が前年比、前期比で増加していると理想的です。売上が増えることを増収、利益が増えることを増益と言います。前年比・前期比の変化率も計算してみましょう。

②売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益÷売上高

卸売業では10~20%程度、小売業では20~30%程度、製造業では50~60%程度、飲食業では50~60%程度と言われています。この数字は商売の基本構造であり、新規事業を始めたり、不採算事業の取り止め等をしない限り大きく変化しません。

③売上高営業利益率=営業利益÷売上高

売上高経常利益率=経常利益÷売上高

売上高営業利益率は売上高に対する営業利益(粗利から販売費、一般管理費等商売に必要な付随費用を差し引いた利益)の割合、売上高経常利益率は売上高に対する経常利益(営業利益から営業外収益・費用など会社運営に必要な費用を差し引いた利益)の割合です。収益性、成長性を見る指標となりますので、過去や他社との比較が大切です。

④売上高当期純利益率=当期純利益÷売上高

図表1:損益計算書の前年比(前期比)例

売上高に対する最終的な利益、当期純利益の割合です。当期純利益の段階ですと、企業の通常の経営活動とは直接関わりのない、その期だけ特別な要因によって発生した特別損益が含まれますので注意が必要です。例えば、不動産等の固定資産売却損益、債務免除益等が挙げられます。



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