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実践的基礎知識 決算書の読み方編(8)安全性分析
2022/01/21

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概要

貸借対照表上の財務数値を用いた安全性分析につきましては、決算書の読み方編(3)「貸借対照表②」で解説しました。今回は損益計算書に基づく安全性分析指標であるインタレスト・カバレッジ・レシオと、キャッシュフロー計算書の分析方法について解説いたします。




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インタレスト・カバレッジ・レシオ

損益計算書上の財務数値を用いた代表的な安全性分析指標として、インタレスト・カバレッジ・レシオがあります。インタレスト・カバレッジ・レシオは、年間の事業利益(営業利益と受取利息・配当金)が借入金の支払利息の何倍あるかを表す指標で、企業の利払い能力をはかることが出来ます。

もし1倍を下回っていれば、事業利益で借入金の利息すら賄えていないということですので、相当危険な状態にあります。一般的には3倍以上が目安と言われていますが、業種によって異なることや金利環境等も考慮しておくことも必要です。

図表1:インタレスト・カバレッジ・レシオの計算例

キャッシュフロー計算書分析

キャッシュフロー計算書を詳細に見ていくことで、資金繰り面での安全性分析ができることはもちろん、会社がどのような活動を行っているのか、どこで現金を稼ぎ、どこに現金を使っているのかといったことを探ることができます。

営業活動によるキャッシュフローがプラスになる典型的な例としては商売が好調で現金を稼げた場合など、マイナスになるのは商売が不調で現金が減った場合などです。

投資活動によるキャッシュフローがプラスになるのは不動産や機械、有価証券の売却をした場合など、マイナスになるのはそれらの資産を取得した場合などです。

財務活動によるキャッシュフローがプラスになるのは借入や増資をして現金を調達した場合など、マイナスになるのは借入金を返済した場合や株主に配当金を支払った場合などです。

図表2にキャッシュフロー計算書分析の例を4つ掲載しましたので、参考にしてください。

図表2:キャッシュフロー計算書分析の例



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