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実践的基礎知識 ポートフォリオ特性の確認編(3)    <株式ポートフォリオのチェックポイント>
2021/06/25

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概要

株式投資のリターンは①配当収入(インカムゲイン)と②値上がり益(キャピタルゲイン)に大別できます。中長期的な株式投資においては、投資開始タイミングを選ばず、むしろできるだけ投資期間を長くすることを考えるべきです。
一方で、株価の変動は中長期的には企業が稼ぐ利益の変動を反映する傾向にあります。企業の利益を短期間で大きく伸ばすのは難しいため、短期間の株価の変動率は、需給バランスによるPER変化(割高化・割安化)の影響がとても大きくなります。




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株価のバリュエーション(投資価値評価)チェック

株価のバリュエーション(投資価値評価)とは、簡単に言えば株価が割高なのか割安なのか、ということです。バリュエーションを判断する代表的な指標が、PER、PBR、配当利回りです。
極端に割高な水準で投資を開始してしまうと、十分な時間をかけて投資してもリターンがマイナスとなってしまう場合があります。そうした事態を避けるために大切なのが、バリュエーション(投資価値評価)のチェックです。

株価のバリュエーションを示す代表的な指標

PER(株価収益率)
PERが高い:割高 PERが低い:割安

PER=株価÷1株当り利益
株価=1株当り利益×PER
株価上昇率=(1+1株当り利益変化率)×(1+PER変化率)-1

PBR(株価純資産倍率)
PBRが高い:割高 PBRが低い:割安

PBR=株価÷1株当り純資産
株価=1株当り純資産×PBR
株価上昇率=(1+1株当り純資産変化率)×(1+PBR変化率)-1

配当利回り
配当利回りが高い:割安 配当利回りが低い:割高

配当利回り=配当金(年間)÷株価
配当金(年間)=株価×配当利回り

運用スタイルの確認

投資しようとする投資信託がどのような運用を行うのか、その運用によって自分はどんな投資を行うことができるのか、を知ることは投資判断をするうえで非常に重要です。代表的な運用スタイルを確認しておきましょう。

代表的な運用スタイル

トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチ
「トップダウン・アプローチ」は、経済成長率などマクロ経済の見通しによって、「国」ごとの配分や、「業種」ごとの配分を決め、そこに該当する銘柄を決めるという運用方法です。「ボトムアップ・アプローチ」は、国や業種などにかかわらず、企業調査や分析を行って銘柄を選び、その積み重ねでポートフォリオを構築します。

クォンツ運用とジャッジメンタル運用
「クォンツ運用」は、運用モデルによってポートフォリオを構築します。「ジャッジメンタル運用」は、ファンドマネージャーの裁量によって運用を行う手法です。ジャッジメンタル運用であっても何らかのモデルを使用している場合もありますが、最終的には人の判断によってポートフォリオを構築します。

大型株と小型株
時価総額で判断します。各市場の時価総額が大きい特定の割合の上位株式を大型株、それ以下を中小型株とするのが一般的です。中小型株は一般的に大型株より流動性リスクが高く、リスク・リターン特性も大きくなる傾向があります。

グロース株とバリュー株
「グロース株(成長株)」とは、企業の売り上げや利益の成長率が高く、成長性ゆえに株価の上昇が期待できる株式のことです。「バリュー株(割安株)」とは、現時点の株価が本来的な企業価値を考慮した水準に比べて安く、本来的な価値に調整されることで株価の上昇が期待できる株式のことです。



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