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新興国投資編(14)そもそも外国為替のポイントは?
2020/12/17

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概要

為替とは本来、離れた場所同士で直接的に現金使うことなく資金の受け渡しをすることを指し、国内の取引を内国為替、外国との取引を外国為替といいます。外国為替の場合、資金を支払う国と受け取る国で通貨が異なるため、支払う国の通貨と受け取る国の通貨を交換する必要があり、その交換比率を為替レート(為替相場)といいます。
国際的なモノの価値・価格はドルで表されており、通貨においても同様です。ドルで表示された通貨を、各国通貨建てで表すには、各国通貨と米ドルの為替レートをかけあわせる必要があります。
また、市場規模の小さい通貨は、まとまった金額の流出入があった場合に大きく変動する可能性があり、注意が必要です。




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為替とは

「為替」とは本来、離れた場所同士で直接的に現金を使うことなく資金の受け渡しをすることを指します。国内の取引を内国為替、外国との取引を外国為替といいます。外国為替の場合は通常、資金を支払う国と資金を受け取る国で通貨が異なるため、支払う国の通貨を受け取る国の通貨に交換する必要があります。この時の、異なる通貨を交換する比率を為替レート(為替相場)といいます。

日ごろ、私たちはモノの価値・価格を日本円で計りますが、国際的に取引されるモノの価値・価格は、通常、米ドルで表示されます。例えば、金や原油などの価値・価格は、交換できる米ドルの量で見ます。主に米ドルを用いる理由は、各国の人が各国通貨で入札すると、どの人が一番高い価格を入札しているか分からなくなるためです。一定量の金や原油との交換で得られる米ドルの量が増えることを、金や原油の「価値・価格が上がった」といいます。また、各国の自国通貨建てで表示する場合は、交換で得られる米ドルの量で表された価格を、各国通貨と米ドルの為替レートをかけて計算します。日本円で表示するのであれば、ドル建ての原油価格にドル円の為替レートをかけることで算出します(図表1)。

この考え方は、通貨でも同様です。各通貨の価値・価格は交換できる米ドルの量(対ドルレート)で表されます。交換で得られる米ドルの量が増えることを、通貨の価値・価格が上がったといいます。そして、それぞれの自国通貨建てで表示を行う場合、各国通貨と米ドルとの為替レートをかけて計算を行います。

 

対ドルレートと対円レート

各通貨の価値が、上がっているのか下がっているのかを見るには、対円レートだけではなく、対米ドルレートの推移を見なければなりません。豪ドルを例に考えてみましょう。豪ドルが80円から100円になったとします。この場合、二つのケースが考えられます。一つ目は、豪ドルが対米ドルで上昇したケースで、二つ目は、円が対米ドルで下落したケースです(図表2)。一つ目のケースは、豪ドルが$0.8から$1.0に上昇しており、日本人のみならず、世界中の全ての人にとって豪ドルが上昇したと言えます。一方、二つ目のケースは、ドル円の為替レートが100円から125円へ下落したこと(円安)で豪ドルが100円になっています。これは、日本人にとってだけ豪ドルが上昇したと言えます。また、同時に50ドルの食事も、100ドルの服も、200ドルのホテルも日本人にとってだけ値上がりしていることになりますが、これは豪ドルやホテル代が値上がりしたのではなく、円の価値が落ちているだけなのです。

このように、米ドル以外の通貨を円表示で見ると、実際にその通貨が上昇したのか、下落したのか、見誤ってしまう可能性があります。しがって、金や原油と同じように、為替の動きを見る場合は、対ドルでの動きを確認することが重要です。

 

市場規模の小さい通貨への投資は分散が必要

投資を考える際に、投資する先の市場規模がどの程度あるのか把握しておくことは、非常に重要です。それは、取引量の小さい市場に、まとまった資金が出入りした場合、大きな価格変更を引き起こすからです。これは、通貨でも同じです。

各通貨の市場規模を比較してみると、米ドルやユーロと比べて他の通貨の市場規模が小さいことがわかります(図表3)。新興国や資源国の通貨は相対的に金利水準が高く、魅力的な投資先と考えられますが、市場規模の小さい国も多く、単一国への投資では価格変動が大きくなる傾向があります。したがって、新興国や資源国通貨への投資は、分散投資が重要と言えます。



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