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- 新興国投資編(18)新興国投資で気をつけるべきリスク
新興国資産に投資する場合にはカントリー・リスクなど先進国投資に比べ、気をつけるべきリスクがあります。ここでは新興国投資において気をつけるべきリスクを確認していきましょう。
新興国投資のリスク
新興国資産に投資する場合には、一般的に株式や債券に投資する際のリスクに加え、カントリー・リスクなど先進国投資に比べ、気をつけるべきリスクがあります。ここでは新興国投資において特に気をつけるべきリスクを確認していきましょう。
まず新興国投資で特有のリスクとして、カントリー・リスクが挙げられます。新興国は、一般に政治・経済・社会情勢の変動が先進国と比較して大きくなる場合があり、政治不安、経済不況、社会不安が証券市場や為替市場に大きな影響を与えることがあります(図表1)。
図表1:カントリーリスクの具体例
その結果、投資信託を通じて新興国に投資している場合には基準価額が下落したり、運用会社が購入・解約の申込みを停止する場合があります。例えば、2008年にリーマンショックでロシアの証券取引所が取引を停止した際には、購入・解約の申込みを停止した投資信託がありました。また、投資対象国・地域において、政治・経済情勢の変化により証券市場や為替市場等に混乱が生じた場合、またはそれらの取引に対して新たな規制が設けられた場合には、基準価額が予想外に下落したり、運用方針に沿った運用が困難となる場合があります。
この他、当該投資対象国・地域における証券市場を取り巻く制度やインフラストラクチャーに係るリスクおよび企業会計・情報開示等に係るリスク等があります。
その他に気をつけるべきリスク
一般的に新興国は先進国に比べ市場規模が小さく、値動きが相対的に大きくなる傾向があります。
例えば、リスク(標準偏差)が25%ということはリターンの平均値から±2標準偏差(標準偏差×2)の範囲に全収益率データの95.4%*が含まれるということであり、その下限が収益率平均の-50%にもなるということです(図表2)。*データが正規分布している場合
図表2:主要資産のリスク/リターン(期間:2003年6月~2020年12月)
こうした新興国株式のような高リスク資産に投資する場合、投資するタイミングによって良い時と悪い時の差が非常に大きくなります。またリーマンショック時などの金融危機の際には大きく下落してしまうことも考えられます(図表3)。
図表3:リーマンショック時の最大下落率
なお、新興国への投資では前回ご説明した流動性リスクについても注意が必要です。
これまで見てきたようなリスクに対応するために、新興国投資では、投資タイミングを分散する「時間分散」やそれを自動的に行うことができる「積立投資」も非常に有効です。積立投資を行う場合、購入タイミングを分散して高値掴みを避けることができるだけでなく、平均買付単価を低くする効果があります。この効果は、価格変動幅の大きいものほど大きな効果が得られます。
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