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- 米・欧がロシア産原油禁輸を検討 ガソリン価格高騰で米消費減退リスク
3月6日にブリンケン米国務長官はロシア産原油の輸入を禁止する経済制裁について、欧州同盟国と検討していることを明らかにした。詳細は明らかにされていないが、禁輸の対象がロシア産の原油だけでなく石油製品にも及んだ場合、その影響は欧州だけでなく米国においても甚大になる可能性がある。
米・欧によるロシア産原油制裁観測を背景にエネルギー価格が急騰
3月6日、ブリンケン米国務長官はロシア産原油の輸入を禁止する経済制裁について、欧州同盟国と検討していることを明らかにした。さらに、イラン核協議を巡る不透明感からイラン産原油の輸出再開も遅れる観測が高まったことなどを受けて、北海ブレント原油先物価格(期近物)は3月7日の取引開始直後(日本時間午前8時)に一時1バレル139.13ドルまで急騰する展開となった(3/4終値から約17.8%上昇、図表1)。また、ニューヨーク・マーカンタイル取引所の改質ガソリン先物(期近物)も、同時刻に一時1ガロン3.89ドルまで高騰した(3/4終値から約9.8%上昇)。
米国におけるロシアからの石油製品輸入量はカナダに次いで第2位
一般的に、米国におけるロシア産エネルギーの輸入割合は相対的に少ないと認識されているが、それはあくまで「原油」に限ったことだ。英BPのエネルギー統計によれば、2020年に米国がロシアから輸入した「原油」は約370万トンであり、米国の原油輸入量全体に占める割合は約1%に過ぎない。しかし、米国がロシアから輸入したガソリンなどの「石油製品」は約2230万トンと、米国の石油製品輸入量全体に占める割合は約23%にのぼる。これは最も輸入量が大きいカナダからの石油製品輸入量(約2510万トン)に次ぐ規模だ(図表2)。
欧州への影響は米国よりもさらに大きい。2020年に欧州がロシアから輸入した「原油」は約1億3820万トン、欧州の原油輸入量全体に占める割合は約29%であり、米国と比較して桁違いに大きい。また、欧州がロシアから輸入した「石油製品」は約5750万トン、欧州の石油製品輸入量全体に占める割合は約39%となっており、国別・地域別シェアではいずれも断トツの1位となっている。
3月6日のブリンケン米国務長官のインタビューでは、検討中のロシア産原油の制裁対象が、原油だけでなく石油製品も含まれるのか明らかにされていないが、石油製品も禁輸の対象となれば欧米経済への影響はさらに大きくなるだろう。米国自動車協会(AAA)によれば、すでに全米平均ガソリン価格は3月5日時点で1ガロン当たり4ドルを超えており、自動車大国である米国の個人消費が減退するリスクが高まっている(図表3)。
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