Article Title
2026年に注目すべき7つのトレンド
2026/02/26

Share

Line

LinkedIn

URLをコピー


概要

2026年、そしてそれ以降も注目されると見込まれる、科学、テクノロジー、持続可能性における主要トレンドをご紹介します。



Article Body Text

目次

1.長寿時代の健康

2.AI(人工知能)による生産性向上

3.ロボットの台頭

4.クリーン・イーティング

5.電力貯蔵

6.レジリエンス(強靭化)への道

7.マシン・トゥ・マシン・ラーニング



1.長寿時代の健康

私たちの寿命は延び、世界の人口は高齢化しています。課題は、その延びた年月をいかに健康に過ごせるようにするかという点です。今年、最年長のベビーブーマー世代は80歳を迎えます。これは、医療費が劇的に増加する局面に入ったことを意味します。予防医療は、政府、医療関連企業、個人にとって、これまで以上に重要な焦点となることが予想されます。ここには、特定の疾患にかかりやすい人をより正確に予測するためのデータ活用、心血管疾患などに対する、より広範かつ効果的なスクリーニングプログラムの設計、肥満や喫煙といった疾病リスク要因への取り組みが含まれます。デロイトの調査1によると、疾病予防への積極的な投資により、米国市民一人あたりの健康寿命を平均15年延ばすことが可能になるとされています。また、AIが創薬や診断のスピード向上を支援することで、治療法や医療技術分野における革新も期待されています。

2.AI(人工知能)による生産性向上

高齢化は医療分野の成長を促進する一方で、生産性には負担をもたらしています。最後のベビーブーマー世代が定年退職年齢に達しつつあり、今後数年間で労働力不足が一段と深刻化すると見込まれます。テクノロジーは、このギャップを埋めるうえで重要な役割を担っており、とりわけ人間の介入なしに自律的に目標を設定しタスクを実行する能力を持つ自律型AIの発展が鍵となります。すでに自律型AIサービスは規模を拡大しつつあります。たとえば、AIコーディングアシスタントにより、企業のソフトウェア開発者の生産性は20〜40%向上しています。カスタマーサポートも、AIが効率化やプロセスの合理化に貢献している分野の一つです。

3.ロボットの台頭

今年はロボティクスが革命的な飛躍を遂げる年になるかもしれません。生成AIは、特に消費者向け分野において、ロボットが周辺の環境と相互作用する方法を一変させました。AI分野のその他の発展により、ロボティクスと自動化における研究開発サイクルも短縮されています。2026年には、世界全体で約57万5,000台の産業用ロボットが導入される見込みであり、前年の55万5,000台から増加が予想されています2。また、協働ロボットやヒューマノイド(人型ロボット)の急成長も見られます。これらは高温や低照度下でも問題なく稼働するため、自動車工場やデータセンターなどの閉鎖的な作業環境や、自動運転車の分野で普及が進んでいます。今年は複数の新型自動運転車が発売される見込みであり、ロンドンではロボタクシーの運行開始も予定されています3



4.クリーン・イーティング

食のトレンドは「基本に立ち戻る」方向に向かっています。人々がより健康的で持続可能なライフスタイルを志向するなか、自然で地元産の食材の人気が高まっています。Make America Healthy Again(MAHA)のような草の根運動や、許可成分、食品表示、広告に関する政府の規制強化に見られるように、超加工食品のリスクに対する認識が高まりつつあります。GLP-1などの減量薬の使用拡大も重要な役割を果たしていると考えられます。今年初めに発表された研究によると、食欲抑制薬を服用した消費者は、ヨーグルトや卵といった栄養価の高い自然食品を選好する方向に、食品購入行動を変化させていることが明らかになりました。

5.電力貯蔵

クリーンエネルギー革命は急速に進展しており、再生可能エネルギーや原子力などの非化石燃料源からのエネルギーは、現在、世界の電力生産量の41%を占めています4。さらなる進展の障壁となっているのは、風力や太陽光発電の間欠性です。ドイツ語で寒く曇って風のない日を意味する「ドゥンケルフラウテ」と呼ばれる状況を乗り切るためには、エネルギーをより効率的に貯蔵する方法を見つける必要があります。今年は、エネルギー貯蔵システム(ESS)の開発において、さらなる進展が見込まれます。これらは、風力・太陽光発電所と組み合わせ可能な大規模バッテリーから、家庭用ソーラーパネル向けに設計された小型で手頃な価格のバッテリーまで多岐にわたります。ブルームバーグNEFによると、世界のエネルギー貯蔵容量は年間23%のペースで成長しています5。イノベーションの例としては、リチウムイオンバッテリーの貯蔵時間の延長(6時間から8時間へ)や、水素ベースのソリューションの開発などが挙げられます。



6.レジリエンス(強靭化)への道

私たちは、気候変動を抑制しようとするだけでなく、その影響に対してより強靭になる必要があります。頻発する異常気象により、各国政府は、耐性の高いインフラ整備、災害対策、持続可能な適応戦略への投資を優先せざるを得なくなっています。昨年だけで、世界では150件以上の異常気象現象が発生し、世界経済に推定3,200億米ドルの損失をもたらしました。これは、過去10年間の年間平均を40%上回る水準です6。気候変動と環境悪化の影響が拡大するなか、雨水ポンプ場の設置、既存建物への効率的な冷却技術の導入、早期洪水や山火事警報システムの採用といった具体的な対策が、地球温暖化の抑制策と同様に重要であることが明らかになっています。



7.マシン・トゥ・マシン・ラーニング

大規模言語モデルを仕事や家庭で利用する機会が増えるほど、潜在的に機密性の高いデータが外部に流出するリスクが高まり、その情報を安全に保護する責任も増していきます。同時に、エージェント型AIは、ますます高度化するサイバー攻撃の手段を生み出していきます。スペルミスの多い一般的なフィッシングメールは容易に見分けられますが、人事部から送られてきたように見える本物そっくりのメッセージや、極めてリアルな音声メモは、最も警戒心の強い人でさえも欺く可能性があります。機械が機械をハッキングする状況は、データ保護における新たな懸念事項となっています。これらはサイバーセキュリティ業界にとって大きな課題である一方で、AIの力を活用して組織や消費者を保護できるセキュリティ企業にとっては大きな商機でもあります。ハッカーによる侵入は39秒ごとに発生し、毎日何百万もの記録が盗まれています7。したがって、ガートナーによれば、サイバーセキュリティへの世界全体の支出が年間約14%のペースで増加すると予測されているのも驚くべきことではありません。今後の課題は、他の機械から私たちを守ることができる機械やソフトウェアを開発することです。

 


●当資料はピクテ・グループの海外拠点からの情報提供に基づき、ピクテ・ジャパン株式会社が翻訳・編集し、作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。
●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。
●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

手数料およびリスクについてはこちら


MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。



関連記事


日本の政治動向が債券投資に与える影響

新興国株式市場:復活の物語

2026年1月の新興国株式市場

女性の健康格差

IPO、AI、そしてユニコーン企業の急増:2026年以降のプライベートエクイティ・テクノロジー投資家を惹きつけるテーマ

AI(人工知能)がクオンツ2.0の基盤を築く