新興国投資編(10)新興国の成長の恩恵を投資で受けるとは? 株式編 | ピクテ投信投資顧問株式会社

新興国投資編(10)新興国の成長の恩恵を投資で受けるとは? 株式編

新興国の成長の恩恵を投資で受けるとは? 株式編

新興国の成長の恩恵を株式投資で受けるためには、キャピタルゲインの観点では、新興国企業の一株当たり当期純利益(EPS)が中長期的に成長していく必要があります。これまで、新興国企業のEPSは新興国のGDPの成長に、概ねリンクしてきました。今後、人口の増加が期待される新興国では相対的に高い経済成長が期待されており、新興国株式も中長期的に上昇することが期待されます。また、世界経済に占める新興国の割合は約60%を占めているにも関わらず、世界株式に占める新興国の割合はわずか13%程度です。これは、新興国株式への投資比率を拡大する余地があることを示しており、このギャップが中長期的に是正されていくことでの上昇も期待されます。

新興国の成長の恩恵を株式投資で受けるための重要なポイント

新興国の成長の恩恵を株式投資で受けるためには、キャピタルゲインの観点では新興国株式が上昇する必要があります。では、中長期的に株価が上昇するための重要なポイントとはいったい何でしょうか?まず、中長期的な株式投資において重要な点を、改めて整理したいと思います。

前回のレポートでもご説明した通り、株式のリターンは、①値上がり益(キャピタルゲイン)と②配当収入(インカムゲイン)の2つに分解することができます。また、株価の変化率は、PER(株価収益率)とEPS(一株当たり当期純利益)を使って、(1+PERの変化率)×(1+EPSの変化率)−1で計算することができます。したがって、中長期的な株価の上昇を考える上で重要なことは、EPSが中長期的に成長することと言えます(図表1) 。

次に、中長期的なEPSの成長を考える上で重要なポイントをご説明します。一国単位や特定の地域への株式投資を考える場合、それぞれの経済成長である実質的なGDPの伸びを見ることが重要です。

GDPは国内総生産のことであり、1年間に国内で生み出された付加価値の合計です。つまり、このGDPが増加するということは、その国の企業の付加価値が増えると考えられ、新興国のGDPが増加するということは、新興国企業の付加価値が増加し、ひいては新興国企業の利益も増加すると考えられます。新興国企業の利益が増加していけば、利益増加を背景とした株価上昇や増配が期待できます。

過去20年間の、先進国と新興国のGDPと株式のパフォーマンスの関係を見てみると、両者が概ねリンクしていることが見て取れます(図表2)。過去20年で先進国のGDPは米ドルベースで約2倍になりましたが、その間に先進国株式は配当込みで約3倍になりました。一方、新興国のGDPは米ドルベースで約5倍となり、新興国株式も配当込みで約5倍になりました。

新興国経済は、人口増加や生産性向上などを主な成長のドライバーとして、今後も先進国と比べて高いGDP成長が期待されています。したがって、この前提が崩れないのであれば、新興国の中長期的なGDPの増加とともに新興国企業の利益も増加し、新興国株式の中長期的な上昇と配当収入の積み上がりが期待できると考えられます。

世界経済に占める新興国経済の割合と世界株式に占める新興国の割合

最後に、世界経済に占める新興国経済の割合と世界株式に占める新興国の割合について見ていきたいと思います。

現在、世界のGDPに占める新興国の割合は約60%を占めており、世界経済を語る上で新興国の存在は欠かせません。一方で、代表的な世界株式の指数に占める新興国の割合は、たった13%程度です(図表3)。

新興国の企業の中には、株式市場に上場しておらず、投資したくても投資ができない企業があるという問題がありますが、世界経済に占める新興国の割合と世界の株式指数に占める新興国の割合には、大きなギャップが存在すると言えます。

もちろん、IMFの新興国の定義と代表的な株式指数のプロバイダーであるMSCI社の新興国の定義が異なるため、MSCI社が提供するMSCI全世界株価指数の新興国の割合を、IMFが計算する世界経済に占める新興国の割合に引き上げる、というのはやや無理があるかもしれません。しかし、やはり現在の新興国の経済規模に対して、全世界株式に占める新興国株式の割合は少ないように感じます。

また、今後新興国経済が拡大を続け、新興国企業も成長するのであれば、全世界株式に占める割合も増えると考えられます。これは将来的に、全世界株式への投資資金が新興国株式へより多く割り当てられることになり、この点も新興国株式の上昇に繋がると考えられます。

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