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- 分散投資の効果(8)現実的な調整
●過去の値動きの相関係数などを使って資産の特徴をとらえることは重要ですが、忘れてはならないのは、過去のデータが⽰すのはあくまで「過去」の世界であり、投資は「未来」に向かって⾏うものだということです。
●また、海外資産に分散投資する場合は、為替変動の影響を考慮に⼊れることも⼤切です。
分散投資には、現実に即した工夫が必要
過去の相関係数などのデータが必ずしもこれから先も当てはまるとは限らないことを念頭におき、「未 来」のことは分からないにしても、少なくとも「過去」と「現在」の違いを確認することはできます。 例えば、先進国国債市場は非常に⼤きな市場規模を誇り、ある程度低いリスクで相応に⾼いリターンを 提供してきてくれた資産でした。ところが、先進国の財政悪化などによるリスクの増⼤、先進国の成⻑ 率低下などによる利回りの低下で、先進国国債のリスクと利回りのバランスは20年前とは⽐べ物になら ないほど悪化してきました(図表1)。少なくとも「現在」既に目の当たりにされている「過去」との違い は十分考慮に⼊れたいポイントです。
また、現地通貨ベースと円ベースの違いも注意しなくてはならないポイントです。例えば$10の株と $90の国債に分散投資し、株が下落して$8になる⼀方、国債は$92に値上がりし、分散効果が十分に発 揮できたとしましょう。しかし、この間にもし$1が100円から80円に円⾼ドル安が進めば$100×100 円=10,000円が$100×80円=8,000円となり、現地通貨ベースでは分散効果が出ているのに、円ベー スで⾒ると結局マイナスになってしまうということもあります。図表2は、2008年9月のリーマン ショックを挟んだ時期で、円⾼が進⾏し円ベースでは⽶国株式と⽶国国債の相関が⾼まりました。 このように、実際の分散投資を考える場合には、過去と現在の違いを考えたり、為替ヘッジを利⽤した りするなど、現実に即した工夫が必要です。
⽇本国債:FTSE⽇本国債指数 ⽇本株式:MSCI⽇本株価指数
出所:ブルームバーグのデータを使⽤し、ピクテ投信投資顧問作成
図表1:先進国債券の利回り推移 期間:1989年11月〜2021年1月
⽇本国債:FTSE⽇本国債指数、⽶国国債:FTSE⽶国国債指数、 豪州国債:FTSE豪州国債指数、ドイツ国債:FTSEドイツ国債指数
出所:ブルームバーグのデータを使⽤しピクテ投信投資顧問作成
図表2:米国株式と米国国債の動き (ドルベース、円ベース)
期間:2007年6月〜2009年1月
⽶国株式:MSCI⽶国株価指数、⽶国国債:FTSE⽶国国債指数
出所:ブルームバーグのデータを使⽤し、ピクテ投信投資顧問作成
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