iTrustプレミアム・ブランド|2026年の展望
2026年のプレミアム・ブランド企業の業績動向や株価推移はどのようになるでしょうか。当ファンドの運用チームが注目するポイントをご紹介いたします。
1. 高級ブランド企業の業績改善期待の高まり
多くの高級ブランドで2025年は、過去数十年間で最も多くの新しいクリエイティブ・デザイナーが就任しました。クリエイティブ体制の刷新により、新しい価値を生み出すことで、需要を喚起しようとする動きです。店舗づくりにおいては、ブランドの価値観を体感できるような、体験型の店舗や限定イベント開催などに力を入れる高級ブランド企業もありました。
また、経営不振に直面しているケリングでは、フランスの自動車メーカー、ルノーの経営再建に手腕を振るったルカ・デメオ氏が最高経営責任者(CEO)に就任し、負債圧縮とコスト削減に取り組み、再建を推し進めることを表明しました。こうしたガバナンスの刷新や、効率性・コスト管理の徹底、柔軟なオペレーション体制の構築などに努め、利益の出やすい体質を強化する動きもみられました。
世界最大の高級ブランド・コングロマリット企業であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンをはじめとした高級ブランド企業の2025年7-9月期の売上高では、高級ブランド需要の底打ちを示唆する内容の発表が多くみられました。今後、これまでの難局下で各社が取り組んできた様々な施策の効果が本格的に発揮されていけば、業績回復のさらなる追い風になると期待されます。
2. 堅調な米国の消費動向(特に富裕層)と、中国の高級ブランド需要に回復の兆し
米国では、労働市場の減速や景気全般への懸念などが、消費低迷につながるとの懸念がありますが、アメリカン・エキスプレスやVISAなどのクレジットカード企業の決算動向からは、底堅い消費動向が続いていることが示唆されています。特に、富裕層については、堅調であるとみられます。
中国に関しては、景気動向には依然として不透明感が残りますが、プレミアム・ブランド商品に対する需要については、プレミアム・ブランド企業の決算動向から見る限り、最悪期を脱した可能性があると考えられます。
コロナ・ショック後のリベンジ消費局面ののち、中国におけるプレミアム・ブランド商品需要は低迷していましたが、中国の消費者が、価値ある商品を求める動き自体が消え去ったわけではありません。そうしたなかで、中国の市場・消費者の特性・嗜好をより重視し、それを反映したマーケティング戦略を模索する企業もみられました。一例には、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン傘下の「ルイ・ヴィトン」が、2025年6月にオープンした上海の“ザ・ルイ(The Louis)”と呼ばれる新店舗があります。この新店舗は、実物大のクルーズ船型の建物に、ショップのほか、カフェ(上海料理と西洋料理を融合したメニューを提供)、展覧会スペースなどが併設され、革新性、創造性、芸術性、卓越性など、ルイ・ヴィトンの世界観を体験できる施設になっています。既に人気の観光スポット・フォトスポット化しており、週末になると数万人単位の来客があると伝えられています。集客効果や需要喚起効果は大きいようです。
3. バリュエーション面での相対的な魅力
プレミアム・ブランド企業は、相対的に高い成長が期待されています。そのため、株価収益率(PER)など株式のバリュエーション(投資価値評価)水準は、先進国株式に比べて高い水準で推移する傾向がみられてきました。足元では、プレミアム・ブランド企業における予想PERと先進国株式の予想PERの相対感からは、過去に比べるとプレミアム・ブランド企業の株式の魅力が増していることが示されています。
前述のように、プレミアム・ブランド企業の直近決算からは、業績回復の兆しを示す内容も散見されています。また、プレミアム・ブランド企業は、ブランド力を背景とした高収益性や強力なキャッシュフロー創出力を有しており、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)が良好であるとの見方にも変わりがありません。今後、世界経済の先行き不透明感や地政学リスクなど消費者心理を冷え込ませている懸念が後退していけば、バリュエーション面での相対的な魅力も相俟って、プレミアム・ブランド企業の株式が再評価される可能性はあると考えられます。
プレミアム・ブランド商品・サービスに対する人々の熱望が後押し
過去を振り返ると、プレミアム・ブランド企業の株価は、世界的な経済危機時や景気減速局面などで、大きく需要が減退するとの懸念などから、先進国株式に比べて大きく下落する傾向がみられてきました。しかし、その後の回復局面では、株価は相対的に大きく反発してきました。
経済の先行きに不透明感が強まる局面で、プレミアム・ブランド商品・サービスを買い控える動きが強まることはありますが、プレミアム・ブランド商品・サービスに対する消費者の熱望が完全に消え去るわけではないと考えます。プレミアム・ブランド企業が提供する商品・サービスは、幸福感や優越感といった特別な感情をもたらすものであり、人々を魅了してやみません。この点は、一般的な消費財やサービスとは大きく異なる特徴です。一時的に買い控えなどで需要が抑えられたとしても、潜在的な需要がいずれは顕在化すると考えられます。直近の典型的な例では、コロナ・ショック後のいわゆる「リベンジ消費」のような動きです。
今後も中長期的にみれば、プレミアム・ブランド商品・サービスに対する人々の熱望が、プレミアム・ブランド企業の売上・利益成長を後押しするものと予想しています。
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