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- モンド|FOMCを受けた運用チームの見解
9月16~17日(現地時間)に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた運用チームの見解をご紹介します。
FOMCの結果概要
米連邦準備制度理事会(FRB)は9月16~17日(現地時間)に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を0.25%引き下げて4.0~4.25%とすることを決定しました。今回の利下げは、賛成11、反対1で採決され、前回のFOMCで反対票を投じたボウマン副議長やウォラー理事が賛成する一方、ミラン新理事は0.5%の利下げを主張して反対票を投じました。
同時に発表された金利・経済見通し(2025年9月)では、2025年末のFFレートの中央予想値が6月時点の3.9%から3.6%へと引き下げられ、年内さらに2回の利下げが示唆されました。一連の発表を受けてダウ工業株30種平均はザラ場ベースで最高値を更新、米10年国債利回りも節目の4%を割り込む局面がありましたが、その後の記者会見でパウエル議長が景気と物価の両方に配慮する姿勢を改めて示したことで、株式市場はもみ合いに転じ、米10年国債利回りは4.07%に上昇して取引を終了しています。
現状認識
米国経済がK字形(インフレが上昇する一方で雇用が悪化)となったことにより、FRBに利下げ再開への道を開くことになりました。昨日の0.25%の利下げは事前の予想通りでしたが、ドットチャートを見ると2025年内に今回の利下げを含めて3回以上の利下げが適切と考えるメンバーが10名なのに対し、2回以下が適切と考えるメンバー9名と拮抗しており、FOMC内で今後のアクションに関して見方が分かれる格好となりました(下表参照)。
出所:Bloombergのデータを基にピクテ・ジャパン作成
FOMCを受けた運用チームの見解
利下げの再開は民間部門の信用拡大を加速させるため、最終的には市場が織り込むほどの利下げは必要としないでしょう。ピクテは小幅な金融緩和で十分と考えており、FRBは今後6ヵ月のうちにあと2回の利下げを行って今回の利下げ局面が終了すると見ています。
(ボウマン副議長とウォラー理事が主導する形で)FRBが利下げ再開に転じたことで、トランプ政権側からの利下げ圧力はひとまず和らぐでしょう(少なくともFRBの独立性が市場の焦点となるのは先送りされました)。とは言え、トランプ政権寄りのメンバーが理事会を含めてFOMC内部で多数派を占めることになれば、FRBが必要以上の利下げを行うリスクは引き続き残ります。いずれにせよ現時点では、ミラン理事の大幅な利下げ主張はFOMC内では「外れ値」と言えます。
以上を勘案してもポートフォリオの戦略には大きな変更はなく、引き続き資産配分では株式のオーバーウエイトを継続、債券部分ではクレジット債や物価連動債を選好、さらに金への強気姿勢を維持する方針です。
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