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- スリランカ情勢~IMFによる支援
●スリランカでは経済危機から政府に対する抗議運動が広がり、内閣は総辞職し、国際通貨基金(IMF)プログラムによる支援を要請
●新政府を樹立、IMF支援で再編を進めていくものと期待
●財政や経済のぜい弱な国には注意が必要であり、分散投資が肝要
スリランカでは経済危機から政府に対する抗議運動が広がり、内閣が総辞職に追い込まれました。スリランカは国際通貨基金(IMF)による支援を求めて対外債務の返済を停止することを決定し、IMFへの支援要請に反対していた中央銀行のカブラール総裁は辞任しました。その後、ゴタバヤ・ラージャパクサ大統領は、IMFとの協力の経験がある二大政党の1つ統一国民党の党首、ラニル・ウィクラマシンハ氏を首相に任命し、新政府を樹立しました。
一連の人事は、スリランカの政治的安定を示すものであり、スリランカがIMFとの協議を進めることが期待されます。スリランカは債務再編という長いプロセスを踏まなければならなくなりましたが、再編が進んでいくものと期待されます。
米国格付け大手S&Pグローバル・レーティングスは4月にスリランカの外貨建て国債の信用格付けを、部分的な債務不履行に当たる「一部デフォルト」に引き下げています。IMFは支援の前提として政府に増税措置導入を要求しています。スリランカは大幅な通貨安を容認し、政策金利の引き上げ、増税に踏み切る意思を示しましたが、外貨準備高が少ないため、燃料や必需品などの輸入に関して深刻な問題に直面しています。
スリランカの貿易は、衣料品、茶類などの農産品関連を輸出する一方、国際商品市況に左右される燃料や単価の高い機械類を輸入する構造となっています。このため、貿易赤字が継続していました。この埋め合わせのため、外国人観光客の誘致が重要な外貨獲得の手段になっていましたが、新型コロナによって、外国人観光客の流入が途絶え、経常収支の赤字が拡大したことから、外貨準備も大幅に減少しました。このため、債務返済の目処が立たなくなり、為替が大幅に減価し、輸入コストの増加を通じて貿易赤字と経常収支の赤字を招くという悪循環に陥っています。
このように、コロナ禍をきっかけとして、財政や経済への影響が表面化してきており、財政や経済がぜい弱な国には特に注意が必要と考えます。また、スリランカに関係の深い中国やインドが、支援を通じ関与に踏み込む意向も取り沙汰されています。その結果次第では、国際物流の要衝スリランカの地政学的な立ち位置にまで影響が及ぶことから注視が必要と考えます。
当ファンドでは2022年4月末時点でスリランカの組入れはありません。新興国では財政や経済のぜい弱な国が先進国比べて多く、幅広い分散投資が肝要と考えます。当ファンドでは、2022年4月末時点で新興国16ヵ国に分散投資を行っています。
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