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- 上昇基調でも株価は割安な水準にある新興国株式
・2026年の新興国株式は先進国株式を上回る好調なスタート
・新興国株式市場には依然として割安で魅力的な国・地域が多くある
■2026年の新興国株式は先進国株式を上回る好調なスタート
新興国株式は2025年に続いて2026年に入っても好調に推移しています。1月の月間騰落率では先進国株式を上回り、国別では韓国の上昇が顕著となりました(図表1上段)。また、当ファンドで高位に組入れているサムスン電子や現代自動車などの個別銘柄も高い騰落率となりました(図表1下段)。
■新興国株式市場には依然として割安で魅力的な国・地域が多くある
これまで新興国の株価が大きく上昇してきたため、新興国株式全体が一律に割安という状況には変化が生じています。図表2は代表的な株価バリュエーション(投資価値評価)指標のひとつである予想株価収益率(予想PER、12ヵ月先ベース)の推移ですが、2026年1月末時点では過去20年の平均を上回る水準となりました。
しかし、株価バリュエーションの水準には国・地域間で格差があり、過去の平均や他の国・地域と比較して依然として割安と判断される市場も多く存在します。これらの市場では、企業利益の高い成長期待が株価に十分に反映されていないと考えられることから、魅力的な投資機会を提供していると考えられます。また、株価バリュエーションの水準に格差が生じていることは、新興国株式投資において投資対象国や銘柄を見極める重要性が高まっていることを意味します。
■当ファンドのファンド・マネージャーによる国別の評価
韓国:企業価値の向上に向けた取組みに期待
韓国は当ファンドで注目している市場の一つです。主力産業である半導体や電子機器に対する需要の伸びを背景として高い利益成長が見込まれる一方、依然として株価バリュエーションは割安な水準にあると評価しています。
韓国の株式市場では、以前より株価バリュエーションが他の株式市場と比較して恒常的に低水準で推移する「韓国ディスカウント」と呼ばれる状態が続きました。その理由には、創業者一族が支配する財閥企業のコーポレート・ガバナンスや資本効率、株主還元に対する意識の低さなどが指摘されてきました。
ブラジル:金融政策の利下げへの転換が株式市場への資金流入につながる可能性
ブラジルは株価バリュエーションが相対的に割安で、魅力的な投資機会が多い市場であると考えています。ブラジルでは、2025年6月に政策金利が15%に引上げられて以降、高水準で据え置かれてきました。しかし、足元ではインフレ率に落ち着きが見られるほか、経済成長に鈍化の兆しがあることなどから、今後は利下げが実施される可能性があります。利下げによる景気の下支え効果や企業利益の成長に対する期待などを背景として、株式市場への資金の流入が継続すると予想されます。
そうした中、当ファンドでは韓国政府による「バリューアップ・プログラム」の進捗に期待しています。これは、コーポレート・ガバナンスの改善などを通じて韓国企業の企業価値の向上や株主還元策の改善を促し、「韓国ディスカウント」からの脱却を目指すもので、日本が10年以上に渡って取組んできたコーポレート・ガバナンス改革になぞらえる見方もあります。
今後、「バリューアップ・プログラム」の一環として、韓国の企業が自己資本利益率(ROE)などの資本収益性指標の向上などを目的として自社株買いを実施する可能性があります。自社株買いには株価が割安であるとの経営陣の判断をアナウンスする効果が期待されることから、株価の上昇要因になると考えています。
アラブ首長国連邦:海外資本の誘致や人口増に伴う不動産市場の成長に注目
アラブ首長国連邦(UAE)はドバイやアブダビなどの首長国からなる連邦国家です。産油国であり潤沢なオイルマネーがこれまでの経済発展を支えてきた一方で、近年では石油依存の経済構造からの脱却に向けた取組みを加速させています。
外国資本100%の会社設立や法人税の免除などのインセンティブが提供される「フリーゾーン」の整備などにより海外(対内)直接投資の推進が図られているほか、10年の在留資格が得られるゴールデンビザの積極的な発給など、高度な知識や技能を有している外国の人材や高所得者、投資家層の獲得のための制度改革が実施されていることなどから、人口の増加や安定した経済成長が期待されています。
そうした中、UAEの予想PERは他の国や地域と比較して割安であるほか、過去の平均を下回る水準にあります。経済成長に伴う企業の利益成長の潜在的な高さを考慮すると、投資対象として魅力的な市場であると考えています。
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