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世界株式投資戦略 ~今こそ注目したい優良株投資~
田中 純平
2019/03/14

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概要

景気や業績見通しの下方修正、米中貿易協議やブレグジット(英国のEU(欧州連合)離脱)などを巡る不透明感など、世界株式市場を取り巻く環境は、お世辞にも良いとは言えない状況です。しかし、このような不透明な相場環境だからこそ、優良株の投資妙味が高まると考えられます。



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そもそも優良株とは?

一言に優良株と言っても、その定義は様々です。本レポートでは、MSCIクオリティ指数で使用される3つの指標で優れた企業を優良株と定義づけます。MSCIクオリティ指数では、 ①高ROE(株主資本利益率)、②低レバレッジ(負債比率)、 ③安定的な利益成長、を重視しています。一般的に、株主資本コスト(株主から要求される期待リターン)を上回る高いROEを有していれば、企業価値の向上が期待されると解釈されます。低レバレッジであれば、景気低迷によって収益性が低下したとしても、利払いや元本返済によってキャッシュフローが圧迫されるリスクは低くなります。また、安定的な利益成長が実現可能なビジネス・モデルであれば、景気が低迷したとしても、利益の変動を比較的抑えることができるはずです。これらの指標面で総合的に優れた企業が、優良株ということになります。

 

優良株は景気の先行き不透明感が高まる局面で相対パフォーマンスが上向きやすい

図表は、過去3回の米国の景気後退期前後における世界優良株の相対パフォーマンスを示しています。どの局面においても、世界優良株の相対パフォーマンスが良好だったことが確認できます。これは、投資家が景気減速又は後退を意識して、景気に左右されにくい優良株へのシフトを、事前に進めていたことが要因だと考えられます。さらに、世界優良株の相対パフォーマンスを過去30年でみた場合でも、トラックレコード(投資実績)が良いことが分かります。これは、前述した景気後退局面前後で相対パフォーマンスが上向く特性に加え、その後の景気回復ないし拡大局面においても、(企業価値の向上等を反映して)相対パフォーマンスがゆるやかに上昇していたことが背景にあると考えられます。
景気や業績見通しの下方修正、米中貿易協議やブレグジットなどを巡る政治リスクの高まりなど、世界株式市場を取り巻く環境は不透明感が増している状況です。このため、投資家の資金シフト需要を背景に、今後も優良株への物色が強まることが想定されるため、注目に値する投資スタイルのひとつだと考えられます。


田中 純平
ピクテ・ジャパン株式会社
投資戦略部長

日系運用会社に入社後、主に世界株式を対象としたファンドのアクティブ・ファンドマネージャーとして約14年間運用に従事。北米株式部門でリッパー・ファンド・アワードの受賞歴を誇る。ピクテ入社後はストラテジストとして主に世界株式市場の投資戦略等を担う。ピクテのハウス・ビューを策定するピクテ・ストラテジー・ユニット(PSU)の参加メンバー。日経CNBC「朝エクスプレス」、テレビ東京「Newsモーニングサテライト」、BSテレビ東京「NIKKEI NEWS NEXT」に出演。週刊エコノミスト「THE MARKET」で連載中。日本経済新聞やブルームバーグではコメント多数引用。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)


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