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- バイデン政権、支持率低下にため息
米バイデン政権は財政政策としてインフラ投資法案と民主党単独法案を看板政策としてきました。インフラ投資法案は成立しましたが、民主党単独法案は民主党内からの抵抗で規模縮小を余儀なくされたうえ、法案成立の見通しも不透明です。バイデン大統領の支持率も右肩下がりで、バイデン政権の政策運営に気迷いも見られます。
米国財政:イエレン財務長官、連邦政府の債務上限引き上げの期限の想定を提示
イエレン米財務長官は2021年11月16日、連邦政府の債務上限引き上げの新たな期限が12月15日になるとの見通しを議会に示しました(図表1参照)。
イエレン長官は議員らに宛てた書簡で、12月15日までは財務省が政府の資金繰りをやりくりできると強く確信するものの、この日より後の政府機関の運営に資金を融通し続けるだけの財源が不足するシナリオがあると説明しています。
どこに注目すべきか:インフラ投資法案、ビルド・バック・ベター
米バイデン政権は財政政策としてインフラ投資法案と民主党単独法案を看板政策としてきました。インフラ投資法案は成立しましたが、民主党単独法案は民主党内からの抵抗で規模縮小を余儀なくされたうえ、法案成立の見通しも不透明です。バイデン大統領の支持率も右肩下がりで(図表2参照)、バイデン政権の政策運営に気迷いも見られます。
まず、バイデン政権の2つの政権運営の最近の動向を振り返ります。2つの看板政策のうち、新規財源が5500億ドル規模のインフラ投資法案は超党派の合意により既に成立しました(図表1参照)。
一方、当初は3.5兆ドル規模とより大型の民主党単独法案は、ビルド・バック・ベター(よりよき再建)法案に置き換え、規模を半減させ成立を目指していますが、採決の時期も不透明です。特に上院の先行きが不透明です。上院は民主党と共和党が議席数で拮抗しており、民主党内から1人でも反対が出れば、それを上回る共和党からの支持が必要となります。しかし、インフラ投資法案と異なり、分配の色合いが濃いビルド・バック・ベター(よりよき再建)法案で共和党の協力が得られる可能性は低いと思われます。
共和党の協力はそもそも期待できないとして、問題なのは民主党が一枚岩になれないことです。民主党内で分配政策を支持するグループと、これに強硬に反対する穏健派(少数ながら)が対立しています。穏健派の代表的議員はウェストバージニア州選出のマンチン上院議員です。ウェストバージニア州は伝統的に共和党の地盤だけに、巨額の財政政策に否定的です。また最近では巨額の財政政策がインフレをさらに加速させると主張しています。ある意味、正当な主張にバイデン政権は説得に苦慮しています。
そこでバイデン政権の支持率を見ると低下が止まりません。下落のきっかけはアフガン撤退の不手際でしたが、最近の世論調査ではインフレへの不満が背景の一因となっているようです。また、バイデン大統領の後継者として期待がかかるハリス副大統領の支持率も30%前後と、バイデン大統領より低迷しています。
支持率の低迷は来年の中間選挙、さらには24年の大統領選挙への影響も懸念されますが、インフレが一時的であるにせよインフレ局面での財政政策の拡大に同意を求めるのは簡単ではなさそうです。バイデン大統領は米国民がインフレを認識しやすいガソリン価格を抑える政策を打ち出していますが、効果の持続性には疑問もあります。
来年の選挙よりも前に、来月には債務上限の問題などへの対応が、今度は共和党も含めて求められます。政府機関閉鎖や債務不履行そのものは回避されたとしても、さらなる妥協が求められる展開も懸念されます。
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