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- 新興国株式市場の見通しと投資戦略 Q&A
●新興国の株式市場は年初来、先進国の株式市場を上回って推移
●新興国株式市場はマクロ経済の追い風や割安感などから引き続き魅力的な投資先として期待
●AIの普及によるAIデータセンターの大量電力需要増やEVの普及、再生可能エネルギーへのシフトのなどの恩恵を受ける素材セクターや資源国などに注目
2025年の新興国株式市場は、年初より米国などの先進国株式市場を上回る好調なリターンを示してきました。本稿では、当ファンドに関して、今後の新興国株式市場の見通し等についてQA形式でご紹介します。
新興国株式市場に資金が流入してきた背景には、米国の保護主義的な姿勢に対する不信感や政策の不確実性が米国への集中投資に関するリスクを浮き彫りにしたことで、国際分散投資への転換が進んだことが考えられます。
今後については、米国の政府債務に対する懸念などから米ドルの下落(新興国通貨の上昇)が予想されることや、新興国の多くでインフレの落ち着きを背景とする緩和的な金融政策の維持が予想されることなどが、新興国株式市場にとって追い風になると期待されます。
また、新興国は、先進国経済を上回る経済成長や企業利益の成長が予想されています。高い成長見通しにもかかわらず、現在の新興国株式市場は株価バリュエーション(投資価値評価)が相対的に割安な水準です。その潜在的な成長性が再評価されることで、今後世界の株式市場の中でも優位性を維持するものと期待されます。
米ドル安が新興国株式にプラスとなる理由としては以下の点があげられます。
1)米国の金利低下による米国と新興国の金利差の拡大により、新興国の通貨や債券の投資魅力を高めること
2)新興国の米ドル建て対外債務の調達、利払い負担を軽減し、新興国の信用力を高めること
3)新興国企業の米ドル資金の調達コスト軽減につながること
4)米ドル安は、米ドル建ての主要商品価格の上昇要因となり、新興国の労働人口増加国に多い資源国の経済にプラスになること
過去の実績では、中長期の動きをみると、米ドル安が進行すると新興国株式の対先進国相対パフォーマンスは上昇する傾向がみられました。
新興国は、先進国を上回る利益成長が予想されています。一方、株価収益率(PER)は、先進国などと比べて割安な水準となっており、投資魅力があるとみられます。
過去の実績では、2000年代には、株価は上昇トレンドに転換し、相対PERがボトムをつけました。
AI(人工知能)の普及によるデータセンターの大量電力消費や電気自動車(EV)の普及、電化の進展による電力需要が増加しています。また、再生可能エネルギーへのシフトやEV製造のための銅、リチウム、ウランなどの資源への需要が増加しています。
これらの資源を産出する鉱山企業を含む素材セクターに注目しています。国別では、ブラジル、南アフリカ、メキシコ、アラブ首長国連邦(UAE)、ペル―などに注目しています。
ブラジル株式は歴史的な割安な水準で取引されています。利下げサイクルが始まれば国内需要の回復が見込まれますが、現在のブラジルと米国の関係悪化がもたらすリスクには注意しています。
メキシコでは、経済成長は予想よりも堅調ですが、多くが株価に織り込まれています。政府は米国との関係を効果的に管理し続けており、これは市場にとってプラス要因です。
南アフリカは、供給の逼迫と堅調な需要の中で貴金属が上昇したことなどを背景に、年初来好調なパフォーマンスとなっています。バリュエーションは引き続き魅力的であり、南アフリカ準備銀行がインフレ目標を引き下げたことで、更なる金融緩和の柔軟性が高まり、株式市場を支える可能性があります。
UAE企業の業績は引き続き好調で、バリュエーションも魅力的な水準です。観光も堅調であり、ドバイの不動産市場の取引量は引き続き活況を呈しています。
一般的な全世界株式の株価指数における新興国株式の構成比は一割程度となっており、GDP規模を踏まえると、世界の株式市場においては、新興国株式の割合の拡大余地は大きいと考えられます。
過去、新興国株式市場の時価総額は、新興国のGDPの拡大に伴い増加してきました。今後も、新興国経済は先進国を上回って成長すると予想されており、2045年には世界のGDPに占める新興国の割合は61%まで拡大すると予想されています。
■ (ご参考)新興国の労働人口増加国に着目する当ファンドの国別構成比
当ファンドでは、新興国の中でも、新興国の労働人口増加国の株式市場の銘柄について、詳細な分析を行い、バリュエーション(投資価値評価)等を勘案し、中長期的な業績成長が期待される銘柄を選別しています。労働人口が減少トレンドとなっている、中国、台湾、韓国、ロシア注1には投資していません。
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