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- 新興国株式に追い風か:米ドル安に注目
●新興国株式の時価総額は拡大の余地が大きいとみられる
●米国を中心とした成長株から、次の成長資産へのシフトを模索する動きの恩恵に期待
●今後、米ドル安トレンドの進展は新興国株式のパフォーマンス優位に寄与するとみる
■ 新興国株式の時価総額は拡大の余地が大きいとみられる
現在、一般的な全世界株式の株価指数における新興国株式の構成比(2025年11月末)は11%と、世界の国内総生産(GDP)に占める新興国の割合(2024年)の42%に比べて低い水準となっています。一方、米国株式の構成比(2025年11月末)は65%と世界のGDPのに占める米国の割合(2024年) 26%よりも大きくなっています。
過去の実績では、新興国株式市場の時価総額は、新興国のGDPの拡大に伴い増加してきました。今後も、新興国経済は先進国を上回って成長すると予想されており、2045年には世界のGDPに占める新興国の割合は61%まで拡大すると予想されています。こうした環境下、新興の株式の株式市場全体に占める割合は拡大する余地が大きいとみられ、新興国経済の成長性を資産運用に取り込む観点から、新興国株式投資に注目すべきとみています。
その新興国株式は、2024年11月末以降、対全世界株式や米国株式を上回って上昇するなど、堅調な推移となっています。高値を更新してきた米国を中心とした成長株から、次の成長資産へのシフトを模索する動きや、米ドル安の進行などが、新興国株式市場の追い風として注目されている可能性が考えられます。
■ 米ドル安トレンドの進展は新興国株式のパフォーマンス優位に寄与するとみる
過去の実績では、中長期の動きをみると、米ドル安が進行すると新興国株式の対先進国相対パフォーマンスは上昇する傾向がみられました。
米国では、労働市場の減速リスクなどを背景として、連続利下げが実施されました。今後も追加利下げが実施されるとの観測が強まっています。こうした、追加利下げや財政悪化を背景とした米ドル安傾向が継続するようであれば、新興国株式の対先進国相対パフォーマンスの上昇要因になるとみています。
(ご参考)米ドル安が新興国株式にプラスとなる理由としては以下の点があげられます。
1)米国の金利低下による米国と新興国の金利差の拡大により、新興国の通貨や債券の投資魅力を高めること
2)新興国の米ドル建て対外債務の調達、利払い負担を軽減し、新興国の信用力を高めること
3)新興国企業の米ドル資金の調達コスト軽減につながること
4)米ドル安は、米ドル建ての主要商品価格の上昇要因となり、新興国の労働人口増加国に多い資源国の経済にプラスになること
■ (ご参考)新興国の労働人口増加国に着目する当ファンドの国別構成比
当ファンドでは、新興国の中でも、新興国の労働人口増加国の株式市場の銘柄について、詳細な分析を行い、バリュエーション(投資価値評価)等を勘案し、中長期的な業績成長が期待される銘柄を選別しています。労働人口が減少トレンドとなっている、中国、台湾、韓国、ロシア注1には投資していません。
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