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2022年12月の水関連株式市場
2023/01/17

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■ 12月の投資環境

12月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で下落しました。世界の株式市場は、上旬にかけては、11月末に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げペースの鈍化を示唆したことを受けて上昇した後、11月の米雇用統計などの経済指標が市場予想を上回り、利上げが長期化するとの懸念から下落に転じました。中旬以降は、11月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想を下回ったことなどを受けて世界の株式市場は一時、上昇する場面もありましたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想を上回る23年の利上げ到達点見通しが示されたことや、欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げの継続が必要と示唆したことなどを受けて景気後退懸念が高まる中、続落し、月間でも下落となりました。
業種別では、一般消費財・サービス、情報技術、エネルギーなどが大きく下落しました。一方、公益事業やヘルスケアは上昇しました。

                                                    

                                                   

水関連企業(現地通貨ベース)の株価は、株式市場が下落するなか、市場に比べて小幅な下落率となりました。装置製造エンジニアリングセクターは、いくつかの比較的好調な銘柄がありましたが、多くの銘柄が下落しました。ファーガソンは市場の期待を上回る四半期業績および通期見通しを発表したことを受け、来年の売上数量見通しを引き下げたにもかかわらず株価は好調でした。一方、アドバンスト・ドレナージ・システムズはハリケーンの影響による在庫調整問題を背景に、また、ノボザイムズはクリスチャン・ハンセンとの合併が企業価値の向上となると市場に受け取られず、軟調となりました。上下水道ビジネスセクターも下落しましたが、2022年10-12月期の底堅い業績見込みにより下値が限定的なものとなりました。特にカントン・インベストメントは、中国のゼロコロナ政策の緩和を受け好調となりました。環境マネジメントセクターは、廃棄物処理銘柄が今後数年間、埋立ガス回収プロジェクトのための設備投資を増加させる必要があり業績見通しが引き下げられたことを受け、利益確定のための売りに押され下落しました。廃棄物処理銘柄は当月、最も軟調となった分野のひとつです。

 

                                                  

■ 今後の見通し

見通しについては、地政学リスクやインフレの高まりにより不透明感があり、世界各国の購買担当者景気指数(PMI)や企業の景況感がどのように影響を受けるのか不透明感が残ります。価格上昇圧力が持続するかどうかや、米国の連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による利上げのタイミングや程度、また、それがどのように株式のバリュエーションに影響を及ぼすか等、見極める必要があると考えます。
水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。


                                                                                                                                                                                                                           

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