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2023年3月の水関連株式市場
2023/04/13

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■ 3月の投資環境

3月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。世界の株式市場は、月初、一部の米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言などを受けて米国の金融政策の見通しに対する楽観的な見方が広がる中、上昇しました。しかしその後は、米地銀の破綻などを受けた金融不安が欧州にまで波及したことで世界的にリスク回避姿勢が強まる中、銀行株を中心に世界の株式市場は大きく下落しました。月半ば以降は、依然として金融不安は根強く残っていたものの、日米欧の主要中央銀行による流動性供給や政府による金融不安への対策が好感されたこと、欧米の長期金利低下などを支援材料に、株式市場は上昇基調となり、月間でも上昇となりました。 業種別では、情報技術、コミュニケーション・サービス、生活必需品などが上昇した一方、金融、エネルギー、不動産などが下落しました。


水関連企業(現地通貨ベース)の株価は、株式市場が上昇するなか、下落しました。装置製造エンジニアリングセクターは、主に消費関連銘柄の低迷により下落しました。プールは、1月と2月に非常に強い回復を見せた後、当月は反転し下落しました。金利上昇を背景にプールの新規建設の見通しが悪化しているため、短期的な見通しは依然として不透明です。ハイアールスマートホームは、第4四半期の業績が予想を下回ったことから月末に下落しました。その要因には、中国のコロナ規制など一過性のもののほか、海外事業における競争力への懸念などがあります。ファーガソンは、下期の数量見通し引き下げを受け株価は軟調となりました。見通しの引き下げは住宅建設市場の短期的な再調整を大きく反映したもので、同社の長期的な見通しを変更するものではありません。環境マネジメント・サービスセクターは、引き続き廃棄物処理銘柄の株価が回復したため上昇し、堅調でした。GFL エンバイロンメンタルは、健全なバランスシートや増配見通しを背景に株価の回復が続きました。上下水道ビジネスセクターは、主に英国の規制下の水道公益事業銘柄が、次期規制期間中に環境分野で大きな成長機会が見込まれることなどから上昇しました。


■ 今後の見通し

見通しについては、地政学リスクやインフレの高まりにより不透明感があり、世界各国の購買担当者景気指数(PMI)や企業の景況感がどのように影響を受けるのか不透明感が残ります。価格上昇圧力が持続するかどうかや、米国の連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による利上げのタイミングや程度、また、それがどのように株式のバリュエーションに影響を及ぼすか等、見極める必要があると考えます。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。


                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

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