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- 配車大手GRAB(グラブ)も活用 SPAC経由の上場が急増する背景
ソフトバンクグループが出資する東南アジアの配車大手Grab(グラブ)は4月13日、SPAC(特別買収目的会社)であるAltimeter Growth(アルティメーター・グロース)と合併の通じて、米国上場することを発表した。SPACとの合併としては過去最大になり、グラブの企業価値は約396億ドルになると言われている。いま、米国ではこのSPACを経由した上場が急増している。
SPAC(特別買収目的会社)とは何か?
SPAC(※スパックと呼ぶ)は株式市場から資金調達を行い、原則2年以内に未公開企業を買収することを約束したペーパー・カンパニーだ。買収先をみつけるまでは経営実態の無い「空箱」であるため、海外では「Blank Check(空白の小切手)」と揶揄(やゆ)されている。
一般的な企業のIPO(新規株式公開)とは違い、SPACのIPOは上場までの準備期間が短く、審査も簡素化されていることが大きな特徴だ。コロナ禍で通常のIPOが困難になったことに加え、ビル・アックマンといった著名投資家がSPACを組成したり、Virgin Group(バージン・グループ)創業者のリチャード・ブランソン氏がSPACを経由してグループ企業を上場させたことで信用度が広がったことから、SPACのIPOは昨年から増加傾向にある。
急増するSPAC経由の「未公開企業」上場
グローバルのM&A(企業の合併・買収)金額は、2021年1-3月期時点で8,608億ドル(前年同期比53%増)となり、コロナショックから大きく回復した(図表1)。
その背景としては、主要中央銀行による大規模な金融緩和策や流動性供給策に加え、主要各国・地域の大規模な財政支出、新型コロナウイルスのワクチン接種開始等によって、グローバル株式市場が急回復したことが大きいだろう。しかし、ここにきて弊害も起こっている。
IPOを行ったSPACは、前述したとおり原則2年以内に未公開企業を買収する仕組みになっている。そのため、SPACのM&A(逆に言えばSPACを経由した「未公開企業」の上場)が足元で急増している。(図表2)。
SPACが浸透することで、資本市場が活性化されるのであれば、SPACのM&A増加はむしろ歓迎すべき事象だ。しかし、中には上場後に株価が急落するケースもあるので、注意が必要だ。例えば、昨年SPAC経由で上場した電動トラック新興企業のNikola(ニコラ)は、技術力の誇大広告疑惑や創業者辞任などが重なり、株価は大幅に下落した。IPOをしてから原則2年以内に未公開企業を買収するというSPAC特有の時間的制約が、適切なデューデリジェンス等の妨げになった可能性がある。SPAC経由で上場した未公開企業に投資する際は、投資家の「目利き力」がこれまで以上に必要とされることに留意すべきだろう。
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