セキュリティ|「プロジェクト・グラスウィング」始動 ~AIはサイバーセキュリティ企業の脅威ではなく、共に発展する関係~
●2026年4月7日、アンソロピックがAIの発展に伴うサイバーセキュリティ・リスクの増加に対応することを目的とした「プロジェクト・グラスウィング」の開始を発表
●このプロジェクトには、サイバーセキュリティ企業も参加しており、AIが従来のサイバーセキュリティ企業の役割を奪うといった懸念が後退
●AIの普及は、サイバーセキュリティ企業の果たす役割を奪うのではなく、成長機会を提供するとみる
AIの発展に伴うサイバーセキュリティ・リスクに対応する「プロジェクト・グラスウィング」が始動
2026年4月7日、AI(人工知能)開発企業であるアンソロピックは、新型AIモデル「クロード・ミトス」を一部の限られた企業・組織へ提供することを発表しました。一般に提供しない背景には、この新モデルがコンピューターを動かすプログラムの弱点を見つける能力が極めて高く、サイバー攻撃に悪用される恐れがあるためとされています。また、アンソロピックはAIの発展に伴うサイバーセキュリティ・リスクの増加に対応することを目的に、「プロジェクト・グラスウィング」というプロジェクトの開始も発表しました。このプロジェクトは、マイクロソフトやアップルなどのテクノロジー企業のほか、サイバーセキュリティ専業のパロアルトネットワークスやクラウドストライク・ホールディングスを含む12社で始動します。
2026年年初以降、株式市場においては、アンソロピックやオープンAIなどから発表された新しいAIモデルが、従来のサイバーセキュリティ企業が果たしてきた役割を奪うのではないかとの懸念が急速に高まり、サイバーセキュリティ企業の株価は大きく下落しました。2026年3月半ば以降は、買戻しの動きもみられ、株価は緩やかに回復基調にあったなか、このニュースを受けて、両者の株価は上昇しました。
※2026年2月末時点の当ファンドにおける組入状況|パロアルトネットワークスは組入第2位、クラウドストライク・ホールディングスは同5位です。
AIはサイバーセキュリティ企業の脅威ではなく、共に発展する関係
ピクテでは、これまでもAIの普及はむしろサイバーセキュリティ企業にとって新たな成長機会になるとの見方を持っており、AIが従来のサイバーセキュリティを代替するとの懸念は行き過ぎであると考えていました。今回の発表を受けて、この見方への確信度はさらに高まりました。
アンソロピックがサイバーセキュリティの統合プラットフォームに強みを持つ世界的大手企業とパートナーシップを組んだ背景には、高度なAIモデルは、官公庁や大手企業向けの高性能なセキュリティフレームワークに統合されるべきで、それらにとって代わるものではない、ということを認識しているからこそであると考えられます。
アンソロピックは、「クロード・ミトス」が、人間を超える能力でプログラムの脆弱性を特定し悪用することが可能である一方、これと同じ能力を防護に活用することが必要であると考えています。「プロジェクト・グラスウィング」では、脆弱性検出、ブラックボックステスト(システムの内部構造や実装に関する知識を一切使用せず、外部からの入力と出力に基づいて行われるテスト)、エンドポイントセキュリティ、ペネトレーションテスト(侵入テスト、想定されるサイバー攻撃の手法に基づき、ホワイトハッカーが実践的にシステムに侵入を試みて、攻撃耐性を確認する)などの実運用における領域が焦点となります。こうした領域は、まさに、パロアルトネットワークスやクラウドストライク・ホールディングスが得意とするところです。
ピクテの見方|AIの普及は、サイバーセキュリティ企業の成長機会になると期待
ピクテでは、AIの普及により今後数年間のサイバーセキュリティ市場の拡大ペースは加速するとみており、サイバーセキュリティ企業には成長機会になると予想しています。AIエージェントや非人間アイデンティティ(ボット、AIエージェント、APIキー、サービスアカウントなど人間以外のシステムや機能に割り当てられるデジタル識別子)の増加、AI生成コード、クラウドの利用拡大などは、新たなサイバー脅威を生み出し、サイバー攻撃の頻度も高まると懸念されます。AIの悪用などによりサイバー攻撃がより高度化すれば、それを防御するために最新AI対応のプラットフォームやサービスに対する需要が高まると考えられます。こうしたなかで、サイバーセキュリティ企業はこれまで培ってきた専門知識とAIを活用することで、高度化するサイバー攻撃に対応していくことになるとみています。
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