iTrustインド株式|足元のインド株式市場の動向と、当ファンドの運用方針
●2026年年初来のインド株式市場は、米印貿易合意など明るい材料がありながらも、①インドの主力産業の1つであるITサービスに対する、AI普及によるビジネスモデルへの破壊的な影響を懸念、②インド経済にマイナスの影響を及ぼすと懸念される、原油価格の高騰などが重荷となり、相対的に低調
●こうした市場環境下、当ファンドではインド国内の需要拡大から恩恵を受ける分野・銘柄により傾注したポートフォリオの構築を行う方針
2026年年初来のインド株式市場 ~相対的に低調な推移が続く~
2025年のインド株式市場は、年間で上昇したものの、他の主要国株式に比べると小幅な上昇にとどまりました。世界の中でもインドは相対的に高い成長が見込まれているだけに、物足りなさも感じられたかもしれません。
2026年年初来のインド株式市場は、2月初めに米国とインドの貿易協議が合意に達し、トランプ関税を巡る懸念が後退するといった明るい材料もありましたが、3月10日時点までをみると、相対的に低調な推移が続いています。
1月後半以降、新たに開発されたAI(人工知能)エージェントが多くの業務系ソフトウェアを代替するとの見方などから、世界的にソフトウェア銘柄の株価が下落するなか、インドのITサービス企業の株価も大きく下落しています。このことは、インド株式市場の重荷の一つとなっています。
また、イラン情勢の緊迫化への懸念が高まるなか、米国とイスラエルが2月28日にイランへの攻撃を開始したことを受けて3月以降の世界の金融市場が不安定な値動きとなるなかで、インド株式市場もマイナスの影響を受けています。特に、原油純輸入国であるインドの経済にとって、原油価格上昇はマイナスの影響を及ぼすことが懸念されています。
【ご参考|2026年年初来のインド株式市場に対するマイナスの主な要因】
① インドの主力産業の1つであるITサービスに対する、AI普及によるビジネスモデルへの破壊的な影響を懸念
2026年1月には、新たに開発されたAIエージェントが多くの業務系ソフトウェアを代替するとの見方が急速に強まり、世界的にソフトウェア銘柄の株価が下落するなか、インドのITサービス企業の株価も大きく下落しました。
AI普及によってインドのITサービス産業は、構造的な転換点に直面していると懸念する向きが高まっています。AIが普及することなどによりソフトウェア開発が容易になれば、従来型のソフトウェアの需要が減少することやインドのITサービス企業が歴史的に担ってきた実装や統合、サービス業務自体も、構造的に減少することが懸念されています。また、AIを駆使することで、コーディングの効率が向上するため、開発に携わるエンジニアの必要人数は減少し、結果として業務契約料金が低く設定され、ITサービス企業の売上高にマイナスの影響を及ぼす可能性があることも懸念されています。
2.インド経済にマイナスの影響を及ぼすと懸念される、原油価格の高騰
イラン情勢の緊迫化・長期化懸念を受けて、原油価格が上昇しています。このことは、原油純輸入国であるインド経済にとって足かせになると懸念されています。
足元の運用方針|インド国内の需要拡大から恩恵を受ける分野・銘柄により傾注したポートフォリオに
当ファンドの運用においては、これまでインド国内の需要拡大から恩恵を受ける分野(個人向け金融、ヘルスケア、消費関連など)やインドの強みを活かしたITサービス分野などが、中長期的に持続的な成長が期待できる分野であるとの見方から、こうした分野・銘柄に傾注したポートフォリオの構築を行ってきました。足元でも、この方針に大きな変更はありませんが、これまで以上に、国内需要拡大が成長ドライバーとなる分野・銘柄に焦点を当てたポートフォリオの調整を行っています。
例えば、市場全体の株価調整の流れを受けて、株価が下落したことによりバリュエーション(投資価値評価)面での魅力が高まるなかで、バランスシートが堅固な民間銀行の組入比率を引き上げたことなどから、金融セクターの構成比率が高まりました(2025年12月末比)。また、市場(ここではMSCIインド株価指数)に対するオーバーウェイト幅も拡大させています。
インド国内で需要の高い慢性疾患治療薬を主力とし、良好な企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)を有しているにも関わらず株価が下落した医薬品銘柄を買い増したことなどから、ヘルスケアセクターについても構成比率が高まっています。
それ以外にも、消費関連銘柄については、選択的に組入比率の調整を行っています。
一方、ITサービス企業の組入比率を引き下げたことから、情報技術セクターの構成比率は低下し、市場とほぼ同程度の比率に抑制しています。
当ファンドの運用チームでは、AI普及によるインドのITサービスのビジネスモデルへの破壊的な影響を懸念する見方は、過度に悲観的なものと考えています。現時点では、ITサービス企業の顧客サイドが既存の基幹システムを簡単にAIに置き換えることは考えにくいことや、オーダーメイドソリューションを求める傾向に変わりがないことなどから、インドのITサービス産業の活躍の場は依然として十分あるとみられます。しかし、世界経済の先行き不透明感や地政学リスクが高まるなかで、顧客企業におけるIT関連投資が抑制される可能性もあることや、投資家のセンチメントが冷え込んでいる状況を鑑みると、ITサービス企業の株価に対する下押し圧力は当面続く可能性も懸念されます。このため、情報技術セクターの組入比率を通常時よりも抑制しています。今後、IT関連投資や投資家のセンチメントの改善が見通せるようになった段階で、組入比率について再考する方針です。また、株価が低迷した局面で、ITサービス企業が大規模な自社株買いプログラム導入を検討する可能性もあります。こうした動きを受けて株価が反発する可能性もあるため、動向は注視していく方針です。
【2026年以降、組入比率を引き上げた銘柄例】 ICICI銀行(ADR)2026年2月末時点 組入1位)
インドの民間銀行大手の一角。強力なブランド力と顧客基盤が厚いことなどが強み。特に、収益力、デジタル戦略、リスク管理などで業界内でも優位性を持つ優良企業です。
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