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- ピクテ・ゴールド|米ドル指数が下落傾向を示す中、米ドルベースの金価格は反発 ~今後の見通しと足元の動き~
●2022年10月半ばをピークに米国国債利回りと米ドル指数の動きは反転
●金価格と米ドル指数は逆相関
●ご参考:足元の動き~金価格は200日移動平均を上抜ける
2022年10月半ばをピークに米国国債利回りと米ドル指数の動きは反転
2022年は、年初より世界的にインフレが高進する中、米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げを継続したことから、米国国債利回りおよび米ドル指数は2022年の10月半ばにかけて上昇基調が続きました(図表1参照)。
しかし2022年10月半ばをピークに、米国国債利回りは低下後、横ばいに、米ドル指数は下落基調となっています。積極的な利上げを継続していたFRBが、インフレ率がピークアウトし低下傾向となったこともあり、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを減速させるとの観測が徐々に強まる中、実際に12月のFOMCでは利上げ幅がこれまでの0.75%から0.5%に、さらに2023年2月のFOMCでは0.25%まで利上げ幅が縮小されたことが、米国国債利回りの低下と米ドル指数の下落につながりました。
金価格と米ドル指数は逆相関
金は米ドルの代替資産の側面を持つといわれています。
2022年10月半ば以降、米ドル指数が下落基調となる中、金価格(米ドルベース)は上昇していますが、長期でみても米ドル指数と金価格(米ドルベース)は逆方向に動く傾向があることがわかります。実際に米ドル指数と金価格(米ドルベース)の過去20年間の相関係数は‐0.44と逆相関(両資産の騰落率が逆の動きを示す)を示しています注。注:米ドル指数と金価格(米ドルベース)の月次騰落率を使用し算出(計算期間:2003年1月末~2023年1月末)
今後の見通し
米ドル指数の今後の動きを予想することは難しいですが、米ドル指数に対する影響度の大きなユーロと米ドルの関係を考えると、足元では米ドル指数が継続的に上昇する可能性は低いと考えます。米国では労働市場の強さを示す経済指標が発表されているものの、現時点では、引き続き0.25%の利上げが実施される見通しである一方、ユーロ圏では次回も0.5%の利上げが行われる公算が大きいためです。米ドル指数の上昇が限定的であれば、金価格が受ける影響はあまり大きくないと考えます。
中国の経済再開が予想よりも順調に推移し、資源価格の上昇によるインフレ懸念が高まった場合や、米国の労働市場の力強さが継続した場合には、米国の金融政策が再び積極的な引き締めに転換される可能性もあります。その場合は、米ドル指数が上昇基調となり、金価格にとってはマイナス要因となる可能性があります。一方で、積極的な利上げの再開により景気後退懸念が高まり、あらゆるリスク資産が下落する場合には、安全資産といわれる金が注目され、金価格に追い風となる可能性もあるとみています。
ご参考:足元の動き~金価格は200日移動平均を上抜ける
最近の金価格(米ドルベース)の上昇によって、金価格は短期(50日)と長期(200日)の移動平均線を上抜けるなど、テクニカル面でも変化が見られています。移動平均線は投資家の心理的な節目とされており、今回、金価格は短期だけでなく、長期的なトレンドの分析に用いられる長期の移動平均線をも上回ってきたことで、上昇トレンドの流れに拍車がかかる可能性もあるとみられます。あくまでテクニカル上での見方ではあるものの、市場環境の変化とともに注目できる動きと考えます。
* 本レポート中で説明のない「金価格」も、すべて米ドルベースでの価格を意味します。
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