iTrustインド株式|2026年1-3月期のインド株式市場と当ファンドの運用状況
●2026年1-3月期のインド株式市場は、他の主要国に比べると低調に推移。こうした市場全体の流れを受けて、当ファンドの基準価額も下落
●先行き不透明な環境下、当ファンドではインド国内の需要拡大から恩恵を受ける分野・銘柄により焦点を当てたポートフォリオの構築で対応
2026年1-3月期のインド株式市場
2026年1-3月期のインド株式市場は、2月初めに米国とインドの貿易協議が合意に達し、トランプ関税を巡る懸念が後退するといった明るい材料もありましたが、他の主要国株式市場に比べると低調な動きとなりました。
1月後半以降、新たに開発されたAI(人工知能)エージェントが多くの業務系ソフトウェアを代替するとの見方などから、世界的にソフトウェア銘柄の株価が大きく下落するなか、インドのITサービス企業の株価も大きく下落しています。このことは、インド株式市場の重荷の一つとなっています。3月以降はイラン情勢の緊迫化・長期化への懸念が高まるなか、原油価格の高騰が原油純輸入国であるインドの経済にマイナスの影響をもたらすとの懸念が高まりました。また、イラン情勢を受けて米国金利の上昇や米ドル高基調となったことなど、海外投資家がインド市場から資金を引き揚げる動きを加速させたと考えられます。
今後の見通し ~当面は値動きに警戒も、バリュエーション面での魅力改善は、株価の下支えに~
インド経済は、人口と所得の増加といった構造的な成長要因があることから、中長期的に世界の中でも高い成長が期待できるとの見方に変わりがありません。そのような経済の成長力を背景に、インド株式市場は魅力的な投資先であると考えられます。
しかし当面は、インド株式市場は値動きが大きい展開が続く可能性があることに警戒が必要です。イラン情勢を受けて原油価格の高騰が続いた場合、原油純輸入国であるインド経済はマイナスの影響を受ける可能性があり、こうした懸念が、インド株式市場に対して暗い影を落としています。また、AIの汎用化により、インドの主力産業の1つであるITサービス分野の先行きの成長性を懸念する向きが強まっていることも、マイナス材料です。
こうした環境下、足元のインド株式のバリュエーション(投資価値評価)水準は、世界株式に対するプレミアムが大幅に低下しています。バリュエーション面での魅力が改善していることは、株価の下支えになるとみられます。
2026年1-3月期の当ファンドの運用状況
こうした市場全体の流れを受けて、当ファンドの基準価額は2026年年初来、3月31日までで-15.9%となりました。
多くの投資先企業の株価が下落しましたが、いくつかの銘柄は底堅い推移となりました。
当ファンドの運用方針 ~これまで以上に、国内需要拡大が成長ドライバーとなる分野・銘柄に焦点を当てたポートフォリオに~
当ファンドの運用においては、これまでインド国内の需要拡大から恩恵を受ける分野(個人向け金融、ヘルスケア、消費関連など)やインドの強みを活かしたITサービス分野などが、中長期的に持続的な成長が期待できる分野であるとの見方から、こうした分野・銘柄に傾注したポートフォリオの構築を行ってきました。足元でも、この方針に大きな変更はありませんが、これまで以上に、国内需要拡大が成長ドライバーとなる分野・銘柄に焦点を当てたポートフォリオの調整を行っています。
2026年1-3月期には、市場全体の株価調整の流れを受けて、株価が下落したことによりバリュエーション(投資価値評価)面での魅力が高まるなかで、バランスシートが堅固な民間銀行の組入比率を引き上げたことなどから、金融セクターの構成比率が高まりました。
また、インド国内で需要の高い慢性疾患治療薬を主力とし、良好な企業のファンダメンタルズを有しているにも関わらず株価が下落した医薬品銘柄を買い増したことなどから、ヘルスケアセクターについても構成比率が高まりました。
今後も、健全な企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)を有し、持続的に成長が期待できる事業展開を行っているにもかかわらず、市場全体の流れを受けて株価が下落している優良銘柄については、丹念な調査・分析に基づき選別を行った上で、ポートフォリオに加えていく方針です。
一方、ITサービス企業については、中長期的な成長性についての見方には現時点で大きな変更はないものの、足元のAIによる業務代替懸念を受けて、株価の変動幅は大きくなる懸念があることなどから組入比率を引き下げたため、情報技術セクターの構成比率は低下し、市場とほぼ同程度の比率に抑制しています。
また、消費関連のうち、インターネット・エコノミー銘柄についても、引き続き成長余地が大きいとの見方には変わりがありませんが、こちらもAIによる業界構造の変革を懸念する向きも多く、こうしたことが株価の下押し圧力になることを警戒し、いったん組入比率を引き下げています。
【注目の銘柄例】
タイタン|2026年3月末時点 組入第8位
~インドの宝飾・ライフスタイル小売りのリーディングカンパニー~
タイタンの創業は、1984年に遡ります。インドの時計産業近代化を目的に、タタ・グループとタミル・ナドゥ州産業開発公社(TIDCO)による合弁事業として設立されました。1990年代には、宝飾ブランド「Tanishq」を立ち上げ、宝飾小売り事業に本格参入し、その後も拡大を続けています。2010年以降は、アイウェア、フレグランス、ウェアラブル、衣料など多角化を加速させており、インドを代表するライフスタイル企業へと成長しています。
同社は、タタ・グループ傘下の信用力に加えて、インドの消費者が求めるデザイン性や品質・価格を熟知し、インドの文化にフィットした商品の展開、顧客に寄り添うサービスの提供などを背景に、強力なブランド力を確立しています。また、インド全土に広がる直営・フランチャイズ店舗網を有し、デザイン・製造・小売を内製化した垂直統合モデルにより、品質管理や収益性の確保がしやすいといった点で競争優位性があると考えられます。
さらに、ダイヤモンドジュエリーのオンライン販売会社「CaratLane」を2016年に買収し、従来の店舗主導モデルからオムニチャネル・データ活用型のビジネスモデルへの転換も戦略的に進めています。
インドでは今後も消費意欲旺盛な中間所得層が拡大するとみられるなかで、消費志向も多様化・プレミアム化の動きがみられます。こうした流れのなかで、同社は中長期的に成長が期待できると考えられます。
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