Article Title
出遅れ感が強まるなか、明るい兆しも散見
2025/11/14

Share

Line

LinkedIn

URLをコピー

概要


●2025年年初来では、トランプ関税によるマイナスの影響への懸念などがプレミアム・ブランド企業の株価の重荷となり、先進国株式に比べて出遅れ感が強まっている
●しかし、足元では高級品需要の持ち直しの兆しを示唆する企業決算の発表など、明るい材料もみられはじめている



Article Body Text

 2025年年初来の当ファンドのパフォーマンス状況

世界のプレミアム・ブランド企業の株式に投資を行う当ファンドの分配金再投資後基準価額は、2025年年初来(11月12日まで)で+2%となりました。円安・ユーロ高の進行などにより為替要因が大きくプラスになったほか、株式要因もプラスとなりました。

2025年2月半ば以降、世界の株式市場は、トランプ米大統領の関税政策を巡って神経質な展開となり、4月月初にトランプ米大統領が相互関税を課すと発表したことを受けて大幅安となりました。この局面で、輸出企業が中心のプレミアム・ブランド企業の株価は相対的に下落率が大きくなりました。その後は値を戻しつつあるものの、引き続きトランプ関税をめぐる不確実性が残るほか、景気減速やインフレ再燃への懸念などが消費者心理を抑制する状況が続いており、こうしたことなどが株価の重荷となっています。また、プレミアム・ブランド企業が提供する商品やサービスは、世界の株式市場の相場をけん引しているAI(人工知能)関連銘柄とは関連性が薄いことなどもあり、先進国株式に比べると出遅れ感が強まっています。

出遅れ感が強まるなか、足元では、明るい兆しも散見

2025年年初来(2025年11月12日まで)の当ファンドの基準価額に対してマイナスの寄与度が大きかったのは、ルルレモン・アスレティカ、デッカーズ・アウトドア、アディダスなどのスポーツ関連分野の企業でした。スポーツ関連分野の企業は、トランプ関税が及ぼす業績へのマイナスのインパクトが相対的に大きいと懸念されていることなどが、株価の重荷となりました。

一方で、ガルデルマ・グループ、エシロール ルックスオティカ、アメリカン・エキスプレスなど、好決算を背景に株価が堅調に推移している企業も存在しています。


さらに、足元では明るい材料もみられはじめています。世界最大の高級ブランド・コングロマリット企業であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(以下、LVMH)が発表した2025年7-9月期売上高は、中国や米国市場の改善などから市場予想に反して好転し、高級品需要の持ち直しの兆しが示唆されました。LVMHでは、中国市場の回復の兆しを捉えて、傘下の「ルイ・ヴィトン」や「ティファニー」などが出店拡大を検討しているとも報道されています。

また、トランプ米大統領は2025年8月、スイスからの輸入品に対して日本や欧州連合(EU)などに対する関税率(15%)を大きく上回る39%の関税を課すと発表しました。足元では、米国とスイスの貿易交渉により、関税率の引き下げ合意が近いとの報道もあります(2025年11月12日時点)。プレミアム・ブランド企業の中には、スイスから商品を米国に輸出している企業も存在しています。これらの企業にとって、米国とスイスの貿易交渉の進展はプラス材料になると期待されます。

米国(特に富裕層)の底堅い需要、中国市場の回復などが株価・業績を下支え、さらに、消費者心理の改善が進めば一段の追い風になると期待                  

足元のプレミアム・ブランド企業の業績動向から、米国の消費、特に、富裕層の消費については、堅調な株式市場やAIなどのテクノロジーへの強い関心、米国と各国の貿易協議の進展が期待されるなかトランプ関税を巡る不確実性が後退しつつあることなどを背景に、力強い回復力が示されています。

中国についても、経済全体については引き続き強弱入り混じるマクロ経済指標の発表が続いており、中国当局による景気刺激策の効果が十分に顕在化されていませんが、プレミアム・ブランド需要については回復の兆しもみられつつあります。

中国をはじめとするアジアと米国は、多くのプレミアム・ブランド企業にとって特に重要な市場です。米国の富裕層のプレミアム・ブランド需要の底堅さや、中国市場の回復の兆しは、プレミアム・ブランド企業の業績や株価を下支えるものとみられます。さらに今後、トランプ関税を巡る不確実性や景気の先行き不透明感などの懸念が後退すれば、消費者心理の改善が進み、一段の追い風になると期待されます。

運用に際しては、関税負担などのコスト増加分を、商品価格の値上げで吸収できるような強力な価格決定力やキャッシュフロー創出力に注目し、引き続き銘柄選別を強化していく方針です

※「【ご参考】 サブセクター別にみた、主な企業の直近(主に2025年7-9月期)決算動向と運用チームの視点・注目点など」も併せてご参照ください。



●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。
●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。
●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
投資リスク、手続き・手数料等については以下のファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

ピクテ・プレミアム・ブランド・ファンド(3ヵ月決算型)



関連記事


日付 タイトル タグ
日付
2025/12/18
タイトル ブランド|2026年の展望 ~分散手段の1つとなる可能性~ タグ
日付
2025/10/27
タイトル ブランド|株価の反発に備える タグ
日付
2025/09/29
タイトル ブランド|2025年下期決算の展望 ~先行き不透明感が残るなかでも、注目すべき動き~ タグ
日付
2025/09/01
タイトル ブランド|足元の基準価額動向と今後の注目点 タグ
日付
2025/08/21
タイトル ブランド|ラグジュアリーの再定義~高級ブランド企業の成長のカギは、伝統と新しいアプローチの融合~ タグ
日付
2025/08/12
タイトル ブランド|時代の変化を反映しつつも、変わらぬ投資哲学が導く、ピクテのプレミアム・ブランド株式運用の真価 タグ
日付
2025/07/18
タイトル ブランド|新興国の成長の恩恵を享受 タグ
日付
2025/06/30
タイトル ブランド|高価格・高収益のビジネスモデルの優位性 タグ
日付
2025/06/23
タイトル ブランド|米国株式以外の選択肢として、「プレミアム・ブランド」 タグ
日付
2025/06/10
タイトル ブランド|価格決定力に注目し、銘柄選別をより強化 タグ
日付
2025/06/02
タイトル ブランド|なぜ今、プレミアム・ブランド企業に注目すべきか? タグ
日付
2025/04/10
タイトル ブランド|トランプ関税ショックを乗り越えるカギ、「価格決定力」 タグ
日付
2025/04/04
タイトル ブランド|トランプ関税ショックを受けて、世界的に大幅株安 タグ
日付
2025/04/01
タイトル ブランド|2025年年初来の基準価額動向と今後の見通し タグ
日付
2025/03/03
タイトル 年初来、動き出す欧州株式 タグ
日付
2025/02/20
タイトル ブランド|プレミアム・ブランド需要に回復の兆し タグ
日付
2025/01/21
タイトル 需要回復の兆しとの見方から、高級ブランド企業の株価は反発 タグ
日付
2025/01/08
タイトル ブランド|2025年の展望|好転するとみる4つの理由 タグ
日付
2024/11/15
タイトル ブランド|2024年年初来の基準価額動向と見通し タグ
日付
2024/09/27
タイトル 中国の景気下支え策発表を受けて、株価は反発 タグ
日付
2024/08/27
タイトル ブランド|直近四半期決算の動向と当ファンドの組入れ状況 タグ
日付
2024/08/20
タイトル ブランド|足元の基準価額動向と今後の見通し タグ
日付
2024/07/25
タイトル ファンド・マネージャーの視点|高級ブランド企業の成長率は「正常化」 タグ
日付
2024/07/23
タイトル ファンド・マネージャーの視点|銘柄間格差の拡大~銘柄選別の重要性が高まる局面 タグ
日付
2024/06/20
タイトル ブランド|景況感とプレミアム・ブランド企業の株価の関係 タグ
日付
2024/06/14
タイトル 変化する旅行の在り方~「ブレジャートラベル」需要の拡大 タグ
日付
2024/06/12
タイトル プレミアム・ブランドにおける「イノベーション」とは?~技術革新の話ではない~ タグ
日付
2024/05/28
タイトル ブランド|株価の下支えとなる4つのポイント タグ
日付
2024/03/28
タイトル ファンド・マネージャーの視点| ケリングの業績低迷は、高級ブランド企業全般に及ぶ問題ではない タグ
日付
2024/03/25
タイトル ブランド|人々から熱望され続ける、プレミアム・ブランド タグ
日付
2024/02/22
タイトル ブランド|直近決算が示す、底堅いプレミアム・ブランド需要 タグ
日付
2024/01/05
タイトル ブランド|2024年、プレミアム・ブランドを支える3つのポイント タグ
日付
2023/11/13
タイトル ブランド|強弱はあるものの、概ね底堅い業績動向 タグ
日付
2023/10/12
タイトル ブランド|プレミアム・ブランド企業の足元の株価動向 タグ
日付
2023/08/18
タイトル ブランド|堅調な業績動向。今後は海外旅行の回復に期待 タグ
日付
2023/07/21
タイトル ブランド|設定来で先進国株式を上回るパフォーマンス タグ
日付
2023/06/15
タイトル ブランド|プレミアム・ブランド、特徴と投資対象としての魅力 タグ
日付
2023/06/05
タイトル ブランド|ファンド・マネージャーの視点~足元のプレミアム・ブランド企業の株価動向について~ タグ
日付
2023/05/26
タイトル ブランド|2023年1-3月期は好決算。今後の成長にも期待 タグ
日付
2023/04/17
タイトル ブランド|決算で示されつつある、中国のプレミアム・ブランド市場の回復 タグ
日付
2023/04/04
タイトル ブランド|引き続き、相対的に高い利益成長期待 タグ
日付
2023/03/17
タイトル ブランド|ファンド・マネージャーの視点~2023年を注目の年と考える理由 タグ
日付
2023/03/02
タイトル ブランド|業界専門家からのアドバイスを活用 タグ
日付
2023/03/01
タイトル ブランド|「中国の経済再開」をより意識した、ポートフォリオに タグ
日付
2023/02/24
タイトル 回復に向かう、世界の旅行需要 タグ
日付
2023/02/22
タイトル 中国の経済再開で、期待が高まるプレミアム・ブランド タグ
日付
2023/02/21
タイトル ブランド|中国の経済再開で動き出す、中国の消費パワー タグ
日付
2023/02/03
タイトル ブランド|2023年の展望、中国の経済再開で需要の本格回復に期待 タグ
日付
2023/01/20
タイトル ブランド|中国の経済再開による恩恵を享受 タグ
日付
2022/12/22
タイトル ブランド|不透明な市場環境の中、注目される 「価格決定力」 タグ
日付
2022/11/02
タイトル ブランド|一般的な消費財企業とは一線を画す、「ダイヤモンドの原石」 タグ
日付
2022/10/12
タイトル ブランド|市場全体の流れの中で、一段の下落に警戒しつつも、その後の反発に期待 タグ
日付
2022/08/25
タイトル ブランド|利益回復期待が高まる、トラベルおよび レジャー関連分野のプレミアム・ブランド企業 タグ
日付
2022/07/27
タイトル ブランド|相対的に高い利益成長力。過去の反発局面では、力強い株価上昇 タグ
日付
2022/06/17
タイトル ブランド|世界的な株安の影響を受けるも、長期的な成長見通しに変わりなし タグ
日付
2022/05/30
タイトル ブランド| 経済活動の正常化の流れが、株価の下支えに タグ
日付
2022/03/24
タイトル プレミアム・ブランド|経済正常化の一段の進展が支えに タグ
日付
2022/02/25
タイトル プレミアム・ブランド|ウクライナ情勢の影響 タグ
日付
2022/02/21
タイトル プレミアム・ブランド|引き続き、経済正常化の流れが追い風 タグ
日付
2022/01/06
タイトル プレミアム・ブランド企業の強力な「価格決定力」 タグ
日付
2021/12/17
タイトル コロナ・ショックを経ても変わらぬ、ブランドの魅力 タグ
日付
2021/11/29
タイトル 新たな変異株出現でも、プレミアム・ブランドの魅力に変化なし タグ
日付
2021/11/05
タイトル プレミアム・ブランド|力強い回復と期待が引き続き追い風 タグ
日付
2021/10/01
タイトル プレミアム・ブランド企業を取り巻く事業環境は引き続き良好 タグ
日付
2021/08/24
タイトル ここ最近の当ファンドの基準価額動向について タグ
日付
2021/07/16
タイトル インフレ懸念の高まりとプレミアム・ブランド企業の株価動向 タグ
日付
2021/06/28
タイトル 高い成長期待と「質」の高さに対するプレミアム タグ
日付
2021/06/17
タイトル 相対的に高い利益成長力が、株価を下支え タグ
日付
2021/05/11
タイトル 鮮明となりつつある、プレミアム・ブランドの「リベンジ消費」拡大の動き タグ
日付
2021/03/31
タイトル 個人消費回復と消費の二極化トレンドが追い風に タグ
日付
2021/03/22
タイトル 「リベンジ消費」期待から復活の兆し、プレミアム・ブランド株式 タグ
日付
2021/03/04
タイトル 「リベンジ消費」拡大で恩恵を受けるプレミアム・ブランド タグ
日付
2021/02/18
タイトル 不透明感が残る市場環境下、「強力に利益を生み出せる力」が注目される可能性も タグ
日付
2021/02/16
タイトル 復活の兆しが見え始めた、プレミアム・ブランド株式 タグ
日付
2020/11/04
タイトル プレミアム・ブランド株式を取り巻く「今」:向かい風の中明るい兆しも タグ
日付
2020/08/19
タイトル 引き続き人々の「羨望の的」となるような強力なブランド力に注目 タグ
もっと見る