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株価の反発に備える
2025/10/27

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概要


プレミアム・ブランド企業の株価は、プラス材料・マイナス材料、それぞれに大きく反応する傾向が強くみられる。足元、バリュエーション面で相対的な魅力が増していることなどを考慮すると、ポジティブなニュースが出た場合、株価が大きく反発する可能性も。



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プラス材料・マイナス材料、それぞれに大きく反応する傾向が強いプレミアム・ブランド企業の株価 

プレミアム・ブランド企業の株価は、消費関連であることから、世界の景気サイクルや消費者心理を巡る見方などにより、大きく影響を受ける傾向がみられます。良好な企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)に大きな変化はなくても、景気や消費者心理にマイナスの影響を及ぼすようなニュースが浮上すると、株価は大きく下落し、反対に、懸念を和らげるようなきっかけがあると、大きく反発するということが、これまで幾度もみられてきました。

足元では、世界最大の高級ブランド・コングロマリット企業であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(以下、文章中ではLVMH)が、2025年10月14日(市場引け後)、2025年7-9月期の売上高が予想外に好転したことを発表すると、翌15日のLVMHの株価は前日比+12%と大きく上昇しました。また、このニュースは、高級品需要が持ち直しつつあるとの見方につながり、他の高級ブランド企業の株価にとっても追い風になりました。

2024年3月以降のLVMHの株価は、売上高の減速傾向が続いたことに加えて、2025年に入るとトランプ関税を巡る不確実性が高まったことなどもあり、低調な推移が続いていました。しかし、そうしたなかでも、同社は長い歴史を持つ、強力なブランドを多数有し、キャッシュ・フロー創出力や相対的に高い収益性、堅固な財務基盤など、良好なファンダメンタルズに大きな変化はなかったとみられます。

バリュエーション面で相対的な魅力が増すなか、ポジティブなニュースが出た場合、株価が大きく反発する可能性も

プレミアム・ブランド企業は、相対的に高い成長が期待されています。そのため、株価収益率(PER)など株式のバリュエーション(投資価値評価)水準は、先進国株式に比べて高い水準で推移する傾向がみられてきました。2025年9月末時点の当ファンドの類似ファンドの組入銘柄における予想PERは24.2倍と、先進国株式(同18.9倍)に比べて高い水準にあります。

※文章中の予想PERは、2025年9月末時点でみた来年度(主に2026年)の予想PER(ファクトセット集計アナリスト予想値ベース)。当ファンドの類似ファンドは、当ファンドと同様の運用を行うルクセンブルグ籍ファンド(Pictet-Premium Brand)。当ファンドの類似ファンドの組入銘柄における予想PERは組入比率加重平均。

しかし、当ファンドの類似ファンドの組入銘柄における予想PERを先進国株式の予想PERで割った相対予想PERの推移をみると、過去の水準と比較して相対的な魅力が高まっていることが示唆されています。世界の株式市場では、AI(人工知能)への期待などから、関連するハイテク銘柄などが投資家の注目を集める一方、プレミアム・ブランド企業の株価は出遅れきました。

バリュエーション面での相対的な魅力や、ブランド力を背景とした高収益性や強力なキャッシュフロー創出力など良好な企業ファンダメンタルズに大きな変化がないことなどを考慮すると、今後、世界経済や地政学リスクなどに対する懸念を後退させるニュースや、業績動向の好転を示す内容の決算発表などがあった場合には、プレミアム・ブランド企業の株価が大きく反発する可能性もあるとみられます。

【ご参考】当ファンドのLVMHの組入状況|2025年9月末時点で、2年弱ぶりに組入上位10銘柄入り

当ファンドでは、LVMHの組入比率を2023年後半より徐々に引き下げ、同年12月末以降は上位10銘柄外となっていました。しかし、2025年以降は、売上高や利益率に対するコンセンサス予想の下方修正に歯止めがかかりつつあるとみられたことや、バリュエーション水準が過去10年間の平均を下回る魅力的な水準へと低下したことなどから、より前向きな投資スタンスを取り始め、徐々に組入比率を引き上げてきました。2025年9月末時点には、2年弱ぶりに組入上位10銘柄の一角となりました。


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