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- 年初来、株価は大きく変動。今後の見通しと運用方針
●2026年年初来、プレミアム・ブランド企業の株価は大きく変動。3月以降は、中東情勢の緊迫化が大きな重荷に
●一方、プレミアム・ブランド企業の業績に対する中東情勢の直接的な影響は限定的。また、魅力的なバリュエーション水準は、株価の下支えになると期待
●過去の世界的危機時にも、プレミアム・ブランド企業の株価は大きく下落したものの、その後は大きく反発
2026年年初来、大きく変動するプレミアム・ブランド企業の株価
世界のプレミアム・ブランド企業の株式に投資を行う当ファンドの基準価額(分配金再投資後)は、2026年年初来(3月13日まで)で-8.4%の下落となりました。
1月|トランプ関税の脅威や業績の先行き懸念で、先進国株式に比べて、低調な推移
2026年1月は、トランプ米大統領による欧州への関税政策を巡る懸念が高まりました。また、世界最大の高級ブランドコングロマリット企業であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンから好材料・懸念材料が入り混じる内容の2025年10-12月期売上高が発表されたことなどを受けて、高級ブランド企業群を中心に業績の先行き懸念も高まりました。こうしたことを背景に、投資先であるプレミアム・ブランド企業の株価は下落しました。
2月|トランプ関税の懸念後退や良好な決算発表などを受けて、一転して、先進国株式を上回る上昇
投資家の物色対象が、これまで株式市場を主導してきた米国株式やハイテク関連企業などから、他の国・地域、他の業種へと変化する流れが追い風となったほか、米連邦最高裁判所がトランプ関税を無効とする判決を下したこと、多くのプレミアム・ブランド企業から概ね良好な四半期決算の発表が相次いだことなどが好感され、プレミアム・ブランド企業の株価は先進国株式を上回る上昇となりました。
3月(13日まで)|中東情勢の緊迫化が消費者・投資家心理を冷え込ませていることが重荷
しかし、2026年2月28日に米国とイスラエルがイランに対して大規模な攻撃を開始したことを受けて、中東情勢が緊迫化し、事態の長期化が懸念されるなかで、海外渡航制限・自粛による実需の減少懸念や、消費者心理が冷え込み、消費全般が低迷する可能性などが意識され、プレミアム・ブランド企業の株価は、相対的に大きく下落しています。
中東情勢の直接的な影響は限定的だが、影響を考慮した組入比率の調整も行う方針
当ファンドの2026年2月末時点のポートフォリオの組入状況をみると、引き続き欧州や米国企業が中心となっています。また、ポートフォリオ全体でみると中東地域の事業からの収益は4%未満に留まります。これは、ホテル運営企業や高級ブランド企業を通じたものです。運用に際しては、中東情勢の直接的な影響は限定的であるとみられますが、中東情勢のさらなる緊迫化や長期化によって影響を受けるとみられる銘柄については、組入比率を引き下げるといった調整も検討します。
バリュエーション水準での魅力は、株価の下支えになるとみられる
足元の株価下落を受けて、プレミアム・ブランド企業の株式のバリュエーション(投資価値評価)水準はさらに低下しています。例えば、2026年2月末時点の当ファンドの組入2位で、世界最大の高級ブランドコングロマリット企業であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの予想株価収益率(PER)をみると、2026年2月末時点では、過去10年間の平均を下回る水準にあります。3月以降の株価下落により、この水準はさらに低下しているとみられます。
当ファンドの投資先企業全体でみても、予想PER水準は低下傾向にあります。また、先進国株式に対するプレミアムが低下し、相対的な投資の魅力が増しているとも考えられます。2026年3月以降、プレミアム・ブランド企業の株価は、先進国株式以上に下落していることを勘案すると、プレミアム・ブランド企業の先進国株式に対するプレミアムはさらに低下していると考えられます。中東情勢については今後の動向を注視し続ける必要があると考えますが、直近四半期決算からは足元の業績動向は概ね底堅く、中東情勢の直接的な影響は限定的であることもあり、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)には大きな変化がないと考えられます。こうしたなかで、相対的なバリュエーション面での魅力は、プレミアム・ブランド企業の株価の下支えの1つとなると期待されます。
長い歴史の中で、戦争などの世界的危機を乗り越えてきたプレミアム・ブランド
ピクテのプレミアム・ブランド株式運用戦略は2005年に開始されました。その後およそ20年間、地政学リスクの高まりや、世界的な経済危機といった急激な変動局面を何度か経験してきました。過去の世界的な危機時には、プレミアム・ブランド企業の株価は相対的に大きく下落しましたが、その後は大きく反発するといった傾向がみられました。プレミアム・ブランド企業の株価の反発力の背景には、ブランド力を背景にした価格決定力、高収益性、健全な財務基盤(キャッシュ・リッチな企業も多い)、景気変動に左右されにくい富裕層や熱烈なブランドのファン層による需要の下支え、などがあると考えられます。
また、プレミアム・ブランド企業(あるいは、プレミアム・ブランド)の歴史は、さらに遡ることもできます。長い歴史を持つものも多く、世界的な危機を幾度も乗り越えて、今なお、人々を魅了する商品・サービスを提供し続けています。
確信度の高い銘柄に傾注
当面は中東情勢の動向を受けて、世界の金融市場が不安定な動きとなることが懸念されます。そうしたなかで、プレミアム・ブランド企業の株価も、値動きの大きい展開が続く可能性があると警戒しています。
一方で、前述のように、プレミアム・ブランド企業の業績に対する中東情勢の緊迫化による直接的な影響は限定的であり、現時点では、良好な企業のファンダメンタルズには大きな変化はありません。足元の株価下落により、バリュエーション面での魅力が高まっている銘柄も増えています。ファンドの運用に際しては、強力なブランド力により、高価格・高収益性を維持でき、良好なファンダメンタルズを有しているとの確信度の高い銘柄により傾注したポートフォリオの構築を行っていく方針です。確信度の高い銘柄については、株価の下落局面を良好な投資機会と捉えていきます。
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