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- ホルムズ海峡危機・原油高、公益株はなぜ強いのか
●ホルムズ海峡危機による原油高などを背景に世界同時株安のなか、公益株式は年初来、世界株式をアウトパフォーム
●その理由:公益事業は、 1)原油価格上昇局面では業績にプラスになることが多い、2)インフレや景気後退などの影響を受けにくい特性、3)AI(人工知能)の普及や経済の電化の進展による電力需要の増加などの今後数十年にわたる成長ドライバーを有する
■ 公益株式は年初来、世界株式をアウトパフォーム
2026年2月28日、米国とイスラエルがイランを攻撃し、双方の攻撃が激化、原油タンカー航行の要衡であるホルムズ海峡の事実上の封鎖などにより、原油価格が高騰し、世界同時株安となりました。こうしたなか、世界公益株式の株価は、当初下落したものの、その後上昇し、年初来でもプラスとなり、世界株式をアウトパフォームしています。
公益株式が底堅い背景には、主に以下の点が挙げられます。
公益事業は、 1)原油価格上昇局面では業績にプラスになることが多いこと
2)インフレ、景気後退などの影響を受けにくい特性を持つこと
3)AIの普及や経済の電化の進展による電力需要増、発電コストが低いエネルギーへの移行などの今後数十年にわたる成長ドライバーを有し、増益が期待されること
4月8日には、米国とイランの2週間の停戦合意が発表されましたが、依然、先行き不透明感は残っており、引き続き、公益株式のディフェンシブ性(業績が景気に左右されにくい特性)が注目されるとみられます。
■ 年初来では、原油価格上昇に強いセクターや景気後退の影響を受けにくいセクターなどが上昇
年初来のパフォーマンスをみると、原油価格の上昇に強いセクターや景気後退の影響を受けにくいセクターなどが上昇する一方、一般消費財・サービスなどの景気の影響を受けやすいセクターの下落率が大きくなっています。
■ 「スタグフレーション」 (物価上昇+景気減速)への懸念が意識され始めている
金融市場では、原油高、地政学リスクによる物流の混乱などを背景に、物価上昇と景気減速が同時に起こる「スタグフレーション」への懸念が意識され始めています。経済協力開発機構(OECD)では、中東情勢に伴うエネルギー価格上昇が、インフレ率を引き上げ、需要を圧迫し、世界経済成長率にマイナスの影響を及ぼし、世界経済は、景気減速局面に入ると予想しています。
■ 「スタグフレーション」 局面に強い公益株式
「スタグフレーション」局面では、一般的な企業の株式は物価が上昇するなかで景気が低迷するため全体的には業績が悪化しやすく、パフォーマンスは振るわない傾向が見られます。
ただし、公益企業は、1)景気減速局面でも日常に必要不可欠なサービスを提供していることから業績は景気に左右されにくく相対的に安定しており、また、2)物価上昇時でもコストの上昇は公共料金に価格転嫁しやすく、利益を確保しやすい特徴があります。このため、一般的な株式と比べて、公益株式は相対的に底堅く推移する傾向がみられます。
米国株式と米国公益株式の、70年代のオイルショック時を含む1973年1月以降現在までの、物価および景気の局面別のパフォーマンスを比較すると、「スタグフレーション」局面では、米国公益株式のパフォーマンスは米国株式を上回りました。また、物価上昇を伴わない景気減速局面でも、米国公益株式のパフォーマンスは米国株式を上回っています。
■ 様々な業種と相関が低い公益株式は分散効果が期待できるとみる
米国株式の業種別の相関をみると、公益株式は他の主要業種の株式と相関が低い傾向がみられました。市場の先行き不透明感が高まるなかで、公益株式を持ち合わせることで分散効果が期待できると考えられます。
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